はじめに(2017年version)

SFC小論文とは
1:「SFCで学ぶために必要な適性」の有無を確認する試験
2:特に問題発見・解決力に対する適性出題文に即して示すことが最重要
3:よって問題発見・解決を中心に適性を身につけ出題に即してそれを示す練習が不可欠

◇参考エントリー(1) 当ブログにおける「SFC小論文」に対する考え方:詳細
◆参考エントリー(2) SFC小論文の対策法

いろは塾 後期講習受講者募集中

小論文

いろは塾はSFCに本気で合格するために、しっかり勉強して、SFCに合格するための場です。
【日程】
 2017年9月10,17,24, 10月1,8,15,22,29 11月4,12,19,26
 英語  10時〜12時
 小論文 13時〜17時 
(状況によっては終了時間が前後することがあります。)
【内容】英語(過去問解説と長文読解)
 小論文(過去問を通じたSFC小論文のポイント練習)
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【費用】
  小論文:1回あたり10,800円
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【場所】
 御茶ノ水近辺の中央線沿い

申し込み希望の方は、
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SFC英語のために絶対に覚えたい英単語(最難レベル102words)

SFCの過去問解説などを作りながら、「このレベルの単語なら知っておきたいよね」という単語をざっと統計処理して集めました。だいたいSVL 9000語〜12000語レベルの単語を選んでいます。知っている単語を増やしてくださいね。他大英語に合うかどうかはよくわかりません。あくまでSFC英語のみ、ね。

単語リスト

connector
instability
reactive
variant
bacterial
constrain
derivative
methodology
molecular
psychiatric
articulate
cognitive
configuration
diagnose
empirical
fracture
indigenous
inhibition
minimal
parameter
peripheral
predator
predominantly
simulate
synthesis
trauma
viable
aggregate
antibiotic
converge
embed
enzyme
fungus
incumbent
ion
mutation
niche
onset
paradigm
plausible
shuttle
tract
urine
facet
invert
mentor
repertoire
sperm
infinity
parenthesis
semester
grid
sodium
convergence
nitrogen
nominal
quantum
replicate
susceptible
chromosome
coronary
corpus
fin
flux
hepatitis
metabolism
mole
neuron
respiratory
marrow
neural
null
trajectory
watershed
cortex
calculus
splice
residual
abdominal
lateral
membrane
node
optimal
precipitation
sediment
semantic
binary
discrete
induction
locus
secrete
solvent
terminology
vector
dissertation
gradient
optimum
potassium
syntax
connotation
volition
wavelength

※いろは塾の方だと、意味を追加して配ろうかなぁ…。

SFC小論文の実況中継(その2)

4:「アドミッション・ポリシー」を読み解いていく。

先生続いて、慶應SFCのアドミッションポリシーを一緒に読み解いていきたいと思います。
総合政策学部は「実践知」を理念とし、「問題発見・解決」に拘る学生を求めます。問題を発見・分析し、解決の処方箋を作り実行するプロセスを主体的に体験し、社会で現実問題の解決に活躍する事を期待します。従って入学試験の重要な判定基準は、自主的な思考力、発想力、構想力、実行力の有無です。「SFCでこんな事に取り組み学びたい」という問題意識に基づいて、自らの手で未来を拓く力を磨く意欲ある学生を求めます。

慶應義塾大学 HOME > 学部案内 > 学部案内 > 各学部における3つの方針
ひとつの学問分野にとらわれることなく幅広い視野を持ち、地球的規模で問題発見・解決できる創造者でありリーダーを目指そうとする学生を歓迎します。環境情報学部の理念や研究内容をよく理解した上で、「SFCでこんなことをやってみたい」という問題意識を持って入学してくれることを願っています。SFCの教育環境や先端プロジェクトなどあらゆるリソースを積極的に活用し、「自らの手で未来を拓く力を磨いてほしい」と期待しています。

慶應義塾大学 HOME > 学部案内 > 学部案内 > 各学部における3つの方針
Aくん両学部とも、内容は異なるものの、「問題発見・解決」を軸にしているように見えますよね。
Bさんうん。両方とも書いていることもすごく似ているよね。問題発見・解決もそうだけど「「SFCでこんな事に取り組み学びたい」という問題意識」なんていう部分も両学部ほとんど共通してますよね。
先生ふたりとも、目のつけどころがとてもよいですね。両方の資料に共通しているところをきちんと読み取ろうとしています。このアドミッションポリシーを読解するときに、両学部の共通点に目を向けるのはとても重要です。

でも、それだと、あくまで「分析の結果、」としか言うことができないので、もう少ししっかりと論じていきたいと思います。このアドミッションポリシーに関しては、ありがたいことにSFCの先生方が情報入試の際に、論じてくださっています。例えば、「高校教科「情報」シンポジウム2015春 慶應義塾大学SFC一般入試『情報』参考試験」の中で、慶應義塾大学環境情報学部の植原啓介先生は両学部のアドミッションポリシーを比較して
SFCのアドミッションポリシーは、基本的に上記のスライドのようになっています。要は、問題を発見・分析し、解決できる学生を育てたい、ということです。現在、高校の教科において問題発見・問題解決ということに直接的に言及しているのは教科「情報」だけでして、その意味でも情報を導入するのは私達の求める学生像に合っていると考えています。

高校教科「情報」シンポジウム2015春 慶應義塾大学SFC一般入試『情報』参考試験
先生これを見ると、AくんやBさんだけでなく、SFCの先生も両学部のアドミッションポリシーのもっとも重要なところは「問題を発見・分析し、解決できる学生」というところである、と思っていることがわかります。
Aくんぼく、SFCの先生と同じ考え方ができているってことですか?
Bさんただのまぐれだと思うから調子にのらないように。。
先生まぁまぁ。ケンカしないでね。

他の資料も引用してみましょうか。
総合政策学部のアドミッションポリシーには、「問題発見・解決に拘る学生を求めます」と書いてあります。環境情報学部の方にも「地球規模で問題を発見・解決できる創造者でありリーダーを目指そうとする学生を歓迎します」と書かれていますので、そのような力を問える入試を行わなければいけません。総合政策学部の方は、さらに入学試験の判定基準について触れていて、「自主的な思考力、発想力、創造力、実行力の有無」を問うことになっています。

高校教科「情報」シンポジウム2014春in関西「ジョーシンうめきた」 情報化社会を担う次世代のために~SFCの場合 慶應義塾大学環境情報学部 准教授 植原啓介先生
先生こんな風にもっと詳しく書かれています。結局、両学部とも問おうとしていることは共通しているんです。そして、さらにいえば、総合政策学部に関しては「自主的な思考力、発想力、創造力、実行力の有無」というチェック基準も明示されています。ここ、ものすごく重要ですよ。
Aくんだから、SFCは問題発見・解決が重要だ、って言われるんですね。
Bさんアドミッションポリシーを比較するだけでは、ここまでSFCの先生が「問題発見・解決」を重要視している、ということがわからないですよね。こうやって、SFCの先生が言っていることをふまえて読んでいかないと。
先生そうだよね。こういうSFCの先生の発言をふまえずに、アドミッションポリシーを理解しようとすると、表面的な理解に留まってしまうよね。SFCは問題発見・解決という考え方を重視している、それは「情報」という科目が学習指導要領で「問題発見・解決」について言及しているから、情報入試を導入する(もちろん、ここまで短絡的ではないですが)というぐらいなレベルまで重視している、ということだから、まずここを押さえておかなければなりません。

5:じゃあ、環境情報と総合政策の違いって?

Aくん先生、ここまでのところで、わからないことがあります。総合政策学部と環境情報学部の違いって何ですか?
Bさん確かに、これだと両学部ほとんど同じように思えてきます。
先生そうだよね。両学部の違いを議論するのはなかなか難しいよね。しかも、いろんなことが言われていて、何が本当かがわからないよね。

最初に結論を言っておくと、「両学部の小論文の違いについて、SFCの先生が外部に発表したということは先生が知る限りない」です。ただし、「ヒントとなることは、たくさん散らばっています」というのも本当です。

まず最初に議論を整理するために、「観点」を提示しておくね。インターネットや一般に言われる「SFC両学部の違い」という話題に関して言えば、「両学部の学部としての違い」と「両学部の小論文の違い」を分けて考えることが重要だ、ということです。

「両学部の違い」に関しては、2つほどヒントになるものをインターネット上から引用します。
SFCの中で、環境情報学部はおもに「人と地球」のことを考え、その間に入ることは総合政策学部が考えるという役割分担をしています。とはいえ入学すると共通の授業がとれますし、科学的・論理的な思考を重視する点は共通しています。大まかに分けると環境情報は理系っぽく、総合政策は政策っぽい感じなのですが、これは大した違いではありません。

慶應義塾大学 総合政策学部/環境情報学部2016年度入試について 教科「情報」による入試への挑戦と期待 ~「情報」は「未来を創っていく人材を育てる科目」 村井 純 慶應義塾大学環境情報学部長
二つの学部である必要性は? 「双子」である意味
内藤:
 SFCの教員内で、「総合と環境が双子の学部である」ということは了解されているのですが、双子だけど「同じ」なのか、双子だけど「違う」のかということについては、意見はばらついています。僕は個人的に違うと思っています。
 総合と環境は、先生の顔ぶれを見ても全然違います。さらに、その上で境界領域でどちらにも足をつってこんでいる教員も多い。ただ皆さん自分の立ち位置はしっかりわかっていると思います。自分がどちらの学部に大きく足を突っ込んでいるかははっきりしている。総合9で環境1の人は環境情報学部の教員とは言えませんからね。
 このように、本質的に分かれている両学部を、カリキュラムも分けて違いを出す必要はありません。カリキュラムを変えたから変わるというのは非常に薄っぺらいと思いますし。
【14学則特集】座談会 「研究会/アスペクト」 クラス制 両学部の必修同一化 14学則の特徴【第2部】
Aくんこれ、両方ともSFCの先生の発言ですよね。言っていることはすごく似ているのに、全く真逆のことを言っているようにも思えます。上の、村井純先生は、両学部の違いを「大したことはない」といっているし、一方で内藤先生は両学部を「本質的に違うものだ」と言っています。
Bさん先生によって意見が違うんじゃ、その違いを試験に出されても、受験生は対応できませんよね。
先生Bさん、いいところを突いていますね。まさしくその通りです。学内で両学部の違いに対して統一見解がない以上、SFCとしても「双子」以上の違いは出せなくて、「本質的に同じ」「本質的に違う」ということに関して、大学受験という試験に反映するのは不可能なんです。少なくとも先生は、「大学入試問題レベルでは、両学部の本質的な性質の区別」はなされない、と考えています。そうしないと、先生によって言っていることが異なる、ということになるので公平に試験を採点することができません。これでは、大学入試として成り立たないですから。
Aくんじゃあ、SFC小論文に「双子としての違い」はあるんですか?
先生あると思っています。上で村井先生が「大まかに分けると環境情報は理系っぽく、総合政策は政策っぽい感じなのですが、これは大した違いではありません」と言っていますよね。

試験や大学受験に関して言及した箇所が、それぞれあります。それを引用しますね。
小論文について見ると、総合政策学部では政策的な問題、環境情報学部では理系っぽい問題が出てきます。2012年度の環境情報学部の小論文のテーマはデザインで、今年(2013年度)は身体知に関する問題でした。

慶應義塾大学 総合政策学部/環境情報学部2016年度入試について 教科「情報」による入試への挑戦と期待 ~「情報」は「未来を創っていく人材を育てる科目」 村井 純 慶應義塾大学環境情報学部長
内藤: 07学則のときは、両学部の差を打ち出そうとしました。学生から見て、総合と環境で差がないように見えるという話でしたが、受験産業の中ではSFCは両学部とも文系の棚に入れられてしまうんです。しかし、環境情報学部は理系的なマインドを持った学生を求めているので、そうした状況で両学部の差をアピールしたかった。
【14学則特集】座談会 「研究会/アスペクト」 クラス制 両学部の必修同一化 14学則の特徴【第2部】
Aくんこの2つを見ていると、大学入試に関しては、総合政策学部は文系・環境情報学部は理系というわけかたをしていて、入試もそういうわけかたで作られていそうですね。
Bさん理系マインドを持った人を、優先させて合格させる傾向はありそうですね。
先生そうかもしれませんね。

ただ、本質的なところで、両学部の差をつけることはないので、あくまでテーマ的なものやマインド的なものにすぎないでしょうね。

6:両学部の入試は実は一緒に行なっています。

先生そうそう。そもそも、環境情報学部と総合政策学部に関しては、入試の作成などは一緒に行なっていますからね。
Aくんえ?違う学部なのにですか?
Bさん二つとも違う学部なのに、一緒に行うって、それって文学部と商学部の入試を一緒に作ってるようなものですよね。
先生うん。まさしくその通りだよ。これに関しては、村井純先生が明確に答えているしね。
入試の話に入りましょう。こちらが2つの学部のアドミッションポリシーです。書いてあることは学部毎に当然異なりますが、入試は一緒に行っています。

慶應義塾大学 総合政策学部/環境情報学部2016年度入試について 教科「情報」による入試への挑戦と期待 ~「情報」は「未来を創っていく人材を育てる科目」 村井 純 慶應義塾大学環境情報学部長
Aくんあ、ほんとだ。「アドミッションポリシーは違うのに、一緒に行なっている」って書いてある。ということは、入試に関しては、本質的な根っこは同じと思った方がよさそうですね。
Bさんそもそも学部が違うのに、わざわざ両学部が一緒に入試を行う、ってのはものすごく意図的なものを感じます。
先生うん。SFCには、総合政策学部と環境情報学部に加え、大学院の2学部1大学院で合同で設定している「合同教員会議」、「合同運営委員会」があり、その下に一般入試「学部 AO 入試委員会」「大学院 GAO 入試委員会」「一般入試委員会」の3つを置く体制になっているんだよ。そして、「学生の入学選抜から卒業後の進路に至る全ての過程(Input-Process-Output)」を検討するIPO委員会(これも、「合同教員会議」、「合同運営委員会」の下にあるよ。)もSFC全体で入試を見ていく役割を果たしているんだ。

学部どころか大学院も含めて、合同で入試に関わろう、という体制なんだよね。もちろん「理系」と「文系」、「理系っぽい」「政策的」という分野の違いはあるけれども、根本は同じになるように学内の体制も確立されているんだね。

To be continued...

今回はここまでにします。いずれ、読みやすい形に変えるかもしれませんが、いまのところこんな感じで…。

先生・Aくん・Bさんのお名前やイラストを募集中です。

あと、こんな感じのSFC小論文講義に興味がある方は、いろは塾(後期)にご参加ください。知識に関してはブログの内容と重複があるので、実践重視の講義にしています。ご興味のある方は、

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SFC小論文の実況中継(その1)

先生 こんにちは。
Aくん こんにちは。
Bさん こんにちは。
先生 今日からしばらくの間、SFC小論文について、説明しますね。このブログの内容も、少しずつ古くなってきていますし、また多くの人が勘違いしている部分も増えているので、こういう実況中継方式で、SFC小論文について説明したいと思います。日に日にコンテンツを増やしていく予定なので、よろしくお願いします。
AくんBさん よろしくお願いします。

1:小論文という科目は高校課程に存在しない

先生早速、多くの人が勘違いしているこのポイントから説明しますね。「小論文という科目は高校課程には存在しません。」
Aくん意味がわかりません。だって、世の中にたくさん小論文の参考書は出ているし、大学入試でも小論文って出題されますよね?
Bさん確かに普段勉強している主要科目の中には「小論文」という授業はありませんけれども…。
先生もう少し、厳密に話をしますね。高校の学習課程は、「高等学校学習指導要領」に基づいていることは知っていますか?
Aくんその言葉、聞いたことあります。
Bさん私もあります。高校で習う内容はそれに基づいているんですよね。よく大学入試などで、「指導要領の範囲外の問題だ」なんて言葉を聞いたりします。
先生では、その「高等学校学習指導要領」の中に「小論文」という内容は書いてあるでしょうか?ないでしょうか?
Aくんもしかして、この流れだと、「小論文」という言葉は書いてないんですか?
先生「流れ」で考えないように。リンク先をクリックして調べればでてきますからね。

実際には、「小論文」という言葉は1つしか出てきません。
Bさんなんだ…出てくるんじゃないですか…。そりゃ、ありますよね。
先生うん。英語のところにね。
Aくんえ?じゃあ、関係ないじゃん。
先生SFC小論文は基本的には「日本語」で書かれているよね。もちろん、総合政策学部2015や環境情報学部2017などのように説明や資料文に英語が出てくることはあるけれども、基本の言語は「日本語」です。だから、少なくとも、高校の学習指導要領に出てくる「小論文」と「SFC小論文」は全く関係ないんです。

こういうことは、高校の先生の中でも、知ってる先生とそうじゃない先生がいますけれども、小論文で受験するからにはしっかりと押さえておきましょう。

2:では「小論文」という受験科目はいったい何なのか?

Bさんそうすると、大学受験の「小論文」っていったい何なのか全くわからなくなってきました。高校の学習指導要領には書かれていないのに、それに基づいて私たちの入試の成績が決められる…。とても不安です。
先生うん。そうだよね。その気持ちはすごくよくわかるよ。でも、だからこそ、まずはSFC小論文という敵についてしっかりと知る必要があるんだ。そして、もうしばらくは法律を中心に考えていこうか。慶應義塾大学がいくら有名大学だろうと、法律を破って、入試をしているわけじゃないからね。
Aくんなるほど…。それはそうですよね。
先生毎年の大学入試は、「大学入学者選抜実施要項」という法令通知に基づいて行われています。みんなが受験するのは、平成30年だから「平成30年度大学入学者選抜実施要項について(通知)」を見ればいいよね。
Bさん先生、この法令通知って、けっこう内容細かくないですか? 試験期日まで細かく書いてますよ。
1 各大学で実施する一般入試及び専門学科・総合学科卒業生入試における学力検査の期日並びにアドミッション・オフィス入試及び推薦入試において学力検査を課す場合の期日については、次により適宜定める。
(1) 試 験 期 日 平成30年2月1日から4月15日までの間
平成30年度大学入学者選抜実施要項について(通知)
Aくん大学入試って、そんなに細かいところまで法律で決められているんですね。
先生できるだけ受験生にとってフェアなものになるように工夫されているよね。注目したいのはこの条文だよ。
第6 学力検査等
1 個別学力検査
(1) 各大学が実施する学力検査(以下、「個別学力検査」という。)は、高等学校学習指導要領(平成21年文部科学省告示第38号。以下、「学習指導要領」という。)に準拠し、高等学校教育の正常な発展の障害とならないよう十分留意しつつ、適切な方法により実施する。
平成30年度大学入学者選抜実施要項について(通知)

Aくんやっぱり学力検査って、学習指導要領に基づいているんですね。だから、Bさんが言っていたように、毎年「範囲外」の出題が問題になるんですね。あれれ、…おかしいぞ…。
Bさんねぇ。コナンくんやめて。
Aくんごめんなさい…。

学習指導要領内に「小論文」という記載は「英語」にしかない。それなのに、「小論文」という日本語の受験科目がある。この通知によれば、学力検査は「学習指導要領」に基づく必要があるんだよね。矛盾しない?
Bさん本当だね。なんか変だよね。
先生あっれっれー、おっかしいぞー…。
Bさん先生もやめて。ってか、辞めて。
先生Bさん、冷たい…。

もう少し幅広く条文を読んでみようか。条文の構成がわかるように不要なところを略すよ。何に気づくかな。
第6 学力検査等
1 個別学力検査(中略)
2 大学入試センター試験の利用(中略)
3 小論文、面接、実技検査等の活用
 (1) 小論文及び面接等
 入学志願者の能力・適性等を多角的に判定するため、学部等の特性に応じ、小論文を課し、また、面接や討論等を活用することが望ましい。
 (2) 実技検査
 主として実技による授業を行う美術、工芸、音楽、体育等に関する学部等(教員養成学部にあっては主専攻)においては、学力検査のほか、実技に関する検査を課すことが望ましい。
4 資格・検定試験等の成績の活用(中略)
平成30年度大学入学者選抜実施要項について(通知)
Aくんえ?「小論文」って「科目」ではなくて、「センター利用」や「外部試験の利用」に近いものなんですか?
Bさん1〜4で並列に並んでいるからそうだよね。そうか、こういう風に決められていたら、「1 個別学力検査」と「3 小論文、面接、実技検査等の活用」は全く関係がないから、「小論文」は「学習指導要領」とも全く関係ないんだね。
Aくん今まで「小論文」って高校で習った何かを書くものなんだって思ってた…。
Bさん私も…。
先生「謎は全て解けた」かな。
Bさんうざい。
先生「小論文」というのは、大学入試における「学力検査等」のうちのひとつであって、「学習指導要領」とは直接関係がない、つまりは高校で習うこととは直接関係のないものなんだ。

もう一回大事なところだけ引用するね。
第6 学力検査等
3 小論文、面接、実技検査等の活用
 (1) 小論文及び面接等
 入学志願者の能力・適性等を多角的に判定するため、学部等の特性に応じ、小論文を課し、また、面接や討論等を活用することが望ましい。
平成30年度大学入学者選抜実施要項について(通知)
Bさん小論文って、「学力の確認」ではなく「入学志願者の能力・適性等を多角的に判定するため、」のもので「学部等の特性に応じる」ものなんですね…。だから、高校で習った内容ではなくてもかまわないんだ。
Aくんつまり、小論文は大学の学部毎に対策が異なるべき、ってこと?
Bさんそうならざるを得ないよね。「学部等の特性に応じ」る必要があるんだし。

よくSFC小論文は難しい難しい、って聞くけど、SFCだけではなく、他の大学・学部の小論文も、その学部学科に合わせたものじゃなきゃダメなんだね。

3:「入学志願者の能力・適性等を多角的に判定するため、学部等の特性に応じ」って何だろう

Aくんでも、「学部等の特性に応じ」と言われても困るよね。オープンキャンパスなどに行けなかった人はどうするんだろう。それに1回のオープンキャンパスだけで全てがわかるわけじゃないし。
Bさんほんとだよね。もう少し、しっかり決めていてほしいよね。
先生うん。きっと、AくんとBさん以外にもそう思っている人は多いと思うよ。実際、平成30年度大学入学者選抜実施要項について(通知)は、それをもっと厳密に定めているよ。

まだ法律の世界にいるけれども、もう少しだから我慢してね。
第1 基本方針
大学入学者選抜は、各大学(短期大学を含む。以下同じ。)が、それぞれの教育理念に基づき、生徒が高等学校段階までに身に付けた力を、大学において発展・向上させ、社会へ送り出すという大学教育の一貫したプロセスを前提として、各大学が、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)や教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)を踏まえ定める入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)に基づき、大学への入口段階で入学者に求める力を多面的・総合的に評価することを役割とするものである。
※平成29年4月1日より、全ての大学において、上記三つの方針策定及び公表が義務付けられている(学校教育法施行規則第165条の2)。

(中略)

能力・意欲・適性等の判定に当たっては、入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)に基づき、学力を構成する特に重要な以下の三つの要素のそれぞれを適切に把握するよう十分留意する。その際、入学後の教育との関連を十分に踏まえた上で、入試方法の多様化、評価尺度の多元化に努める。なお、高等学校の学科ごとの特性にも配慮する。
平成30年度大学入学者選抜実施要項について(通知)
先生ここに書いてあるように、評価の基準は「アドミッションポリシー」に記載されているんだよ。

昨年までは各大学が任意で作っていたけれども、今年の4月からは義務づけになったので、慶應に限らずどの大学もアドミッションポリシーを公開してるよ。もっとも、慶應は前からアドミッションポリシーを公開してるけどね。
Aくんつまり、アドミッションポリシーにこそ、「入学志願者の能力・適性等」や、「学部等の特性」が書かれているはずなんですね。
Bさんはやく、アドミッションポリシーを読んでみたくなりました。
先生では、次は、アドミッションポリシーを読んでいきましょう。

To be continued...

今回はここまでにします。いずれ、読みやすい形に変えるかもしれませんが、いまのところこんな感じで…。

先生・Aくん・Bさんのお名前やイラストを募集中です。

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(いろは塾冬期講習などについて)

様々な予備校の冬期講習の申し込みがはじまっているようですね。何人もの方から冬期講習の日程について質問をいただきました。特に、一度見学に来た方からのご質問が目立ちます。日程は個別にお答えしているのですが、その前に少し。

学習塾や学習法による効果について、「短期間の場合、保証しない」という立場です

私がお教えしている英語と小論文だけに限っても、基本的に「最低でも6ヶ月はない」と「有意に効果がある」とは言えません。

これは自分の講義に対して、自信がある・自信がない、という話とは全く異なります。
Twitterでは、よくお話をしていますが、私は大学受験英語とともに第二外国語として英語を学習する理論(ESL)という考え方をベースに英語をお教えしています。こうしたESLに関する理論において、短時間で効果がある方法というのは示されていません。実験期間が1ヶ月、2ヶ月といった短い期間の実践に対する論文もよく読みますが、そうした論文においては、その論文の問題点としてかなりの確率で「実験期間が短い」ことを著者自身が挙げています。これは感覚的であり、統計をとったものではないのですが、だいたいは半年以上は必要だと思っている著者が多いです。日本語の(あるいは英語でも)読解力や論理力、その他教授法の論文でも同様です。だから、私自身は自分自身の冬期講習や直前講習自体の効果は全く否定しないものの(去年、短時間、私の講義を受けて、それが役に立って合格した、という人もいます。)、同時に「あらゆる人に統計的に有意に効果があるものではない」とも思っています。

また、「学習塾業界の自主基準」という自主基準があり、その中でも、
六 合格実績
①合格実績を表示する場合には対象となる生徒の範囲を明示する、当年度実績か過年度の累計・積算かを明示する
②ア 塾生徒の範囲を決定するための基準は、受験直前の6ヶ月間の内、継続的に3ヶ月を超える期間当該学習塾に在籍し、通常の学習指導を受けた者とする但し、受験直前に集中講義等を受講し、その受講時間数が50時間を超える場合には、在籍期間にかかわらず塾生徒とすることができる
 3ヶ月又は50時間の受講内容は、正規の授業若しくは講習でかつ有料のものでなければならないものとし、体験授業・体験講習・無料講習・自習・補習等であったり単に教室内にいただけの自習時間等は含まれないものとする
自主基準実施細則
と定められている通り、「短期間で効果がありますか?」と言われたら、「真摯に考えて、それには答えられない。」なのです。

冬期講習etcの日程

さて、そういう私のこだわりをご理解いただいた上で、予定はこんな感じです。

12月24〜28日
1月 毎週日曜日(もしかしたら1月の第1週・2週は日曜日以外も講義をするかも)
2月 毎週日曜日

という予定です。6時間で20,000円は超えないような価格設定にする予定です。

英語も一緒にするか、小論文のみにするかも未定です。(SFCと銘打った英語の直前講習だけって本当に意味がないので、本気で悩んでます…。)

ご参考になれば…。