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10頁で3通り学ぶ

「総合政策的アプローチ」があなたを合格に導く理由

「総合政策的アプローチ」は、「問題解決のための思考方法」です。

総合政策的アプローチとは

総合政策的アプローチは、一言でいえば「問題解決のための方法」です。もう少し細かく言えば、
SFC小論文で合格最低点をとるための対策として
SFCの中心理念を織り込んで考え出した
問題解決のため思考の整理方法
です。私が作り出した造語であるため、この説明はこのブログにしかありません。もっとも、2011年度の総合政策学部の小論文では、「総合政策学のアプローチ」「総合政策学的アプローチ」という言葉が出てきます。また、総合政策的アプローチは、2010年度の総合政策学部入試の資料1を下敷きにして作成しました。その他には、「政策ディベート」「ロジカルシンキング」「フレームワーク思考」「システム理論」などからも影響を受けています。

現段階では、「SFC小論文で合格最低点をとるための問題解決思考」と理解しておけば十分です。

総合政策的アプローチはなぜ有効か

では、なぜこの「総合政策的アプローチ」がSFC小論文に有効なのでしょうか。それは、SFC小論文が「SFCで活躍する人間を見抜くための適性試験だから」です。SFC小論文が適性試験なのであれば、SFCの理念に基づいている「総合政策的アプローチ」が有効なのは当然です。

 「SFC小論文が適性試験である」という理由は、SFCの過去問は、どんなテーマであろうと、常に総合政策的アプローチに基づいて分析できることから分かります。SFC小論文の過去問には、例えば「政治(総合政策学部2009)」「教育(総合政策学部2008)」「新しい単位(環境情報学部2011)」等の出題テーマがありますが、これらの出題テーマには相互に関連性がないのに対し、全ての問題は「総合政策的アプローチ」の枠組みで分析できる問題である、という共通点があります。つまりは、SFCが出題したいもは各個別分野ではなく「総合政策的アプローチ」そのものなのです。

 また、総合政策的アプローチはSFCの理念に基づいているため、総合政策的アプローチは、環境情報学部・総合政策学部の両方に有効です。「政治」「教育」は総合政策学部のテーマです。「新しい単位」は環境情報学部のテーマです。テーマを中心に勉強するやりかたでは、各学部ごとにバラバラに対処する必要があります。一方で、総合政策的アプローチはどちらの学部でも関係ありません。必ずどんなテーマでも分析することができます。

総合政策的アプローチにできること、できないこと

できること

総合政策的アプローチはSFC小論文のどのようなテーマにでも対応できます。「対応できる」というのは
・どのような出題でも「書くべき内容」が方向付けられます。
・どのような出題でも「採点基準」に添っている(はずの)文章が書けます。
・どのような出題でも「出題ポイント」が分かります。
ということです。副次的に「論理的な答案が書きやすい」「文章の構成を考える時間が短くなり速くなる」という利点もあります。

できないこと

「総合政策的アプローチ」は強力であるがゆえに、もちろん弱点もあります。弱点を理解してこそ、総合政策的アプローチは有効に機能します。
・「アイデア出し」の役には立たない。
・読書スピードそのものが遅い場合、有効に機能しない場合がある。
前者は非常に簡単です。イメージしやすいようにたとえ話をしてみます。「総合政策的アプローチ」はある人の疲れ具合をみて、「ビタミンBを含んだ食材で料理を作れば疲れにいいぞ」というところまでは、「必ず」答えを出してくれます。けれども、「総合政策的アプローチ」は、「レバー」「豚肉」「みそ」等の具体的な食材を決めるところまではうまくタッチできないのです。例えば、具体的には、環境情報学部2010年の過去問を軽く見てみましょう。
あなたがこれまでに、印象的な関わりを持った生活用品を一つ挙げ、それがどのようなものであったか、あなたがそれを通じてどのような体験をしたか、なぜそのような体験が得られたのかを、500字以内で説明してください。
慶應義塾大学環境情報学部2010年小論文過去問(1)
 この問題に対して、「総合政策的アプローチ」は、「Iphoneについて書け。」「ルンバについて書け。」等という具体的な方針は何も与えてくれません。けれども、「総合政策的アプローチ」は、次のようなことができます。「印象的な関わりを持った生活用品」としては、何か『問題を解決するための生活用品』にしろ。「どのようなものであったか」は『どのような問題を解決する生活用品であったか』を書け。「どのような体験をしたか」は『問題が解決できたか解決できなかったかに焦点を絞れ』、「なぜそのような体験が得られたのか」は『問題の原因と解決策の関係を考えろ。もしくは、解決策に何か副作用があったか書け。』と、書く内容の指針を「全て」与えてくれます。だから、どんなにアイデアが貧弱であっても、必ずSFCの理念に近い「問題解決中心」の答案を書くことができます。
 後者は時々「文章を読んでその内容をまとめよ」という問題が出題されますが、そのときに文章を読む部分は自分の読書力なので、総合政策的アプローチはどうすることができません。「総合政策的アプローチ」はあくまで「どんな内容を書け」というだけであって、読書速度を上げる魔法ではありません。ただし、総合政策的アプローチは書くスピードは多少なりとも速くしてくれますし、読まないでいい文章の見極めが利くようになるので結果的にはスピードが速くなるのが普通です。

終わりに


総合政策的アプローチについて、多少なりとも分かっていただけたでしょうか。この総合政策的アプローチですが、ネット上ではあまりみません。某予備校の先生は「価値観が問われている」と説明しているようです。このスタンスは私のスタンスに近いですが、少し舌足らずなところもあるので私の総合政策的アプローチの方が分かりやすい、と思っています。(直接講義を受けたわけではないので、間に入って説明している人が舌足らずなのかもしれませんが。)



【対象】心に余裕のあるSFC受験生【プチ書評】ビジネス本を大量に書いてる西村さんの著書から。フレームワーク思考は、いわば公式みたいなものです。その使い方を知っていれば、絶大な力を発揮します。つまりこの本は公式集です。著者はビジネス本を書慣れてるので全体を概観するには最適です。このブログでは、「問題発見を中心に置くフレームワーク思考」を用いて話をしていきます。もっと他のフレームワークが役に立つことがあるかもしれませんし、他のフレームワークを知っていることが、「総合政策的アプローチ」を理解する手助けになるかもしれません。

1.問題の再設定:恋愛で学ぶ総合政策的アプローチ

はじめに:ひな形的な意味で。

SFCに合格したいです。でも、小論文苦手です。どうしよう。よくわかりません。次の文章を呪文のように唱えましょう。暗記してもいいくらいです。
SFC小論文はSFCで学ぶ適性があるかどうかを確認する適性テストです。能力テストではありません。適性を満たす行動特性を小論文の形にしてください。SFCで学ぶ適性とは総合政策的アプローチができることです。総合政策的アプローチとは問題解決のための3ステップの思考方法です。①問題の設計②問題の構造化③解決策の検討の3ステップです。この3ステップを身につければSFCで学ぶ適性があることになります。
唱えましたか?簡単に言えば、「問題」→「原因」→「解決」の3ステップですよ。では、総合政策的アプローチの「問題の設計」ステップから理解していきましょう。

あなたの問題は何?『彼氏がいない』。了解です。

総合政策的アプローチは問題解決のための思考方法です。だから、問題について考える必要があります。あなたの問題は何ですか。え?彼氏がいない?。よし、じゃぁ、そこからスタートしましょう。
問題:彼氏がいない。
これは「問題」ですか。SFCでは、これを「問題」と呼びません。SFCでは「解決すべき悪いこと」を問題と呼びます。「彼氏がいないことは悪いことだ」って?どうして?いなくたっていいじゃん。受験勉強に集中できるし。デート代もいらないから、バイトしなくてもいいし。「さみしい」って?それって悪いことなの?「だって、みんな彼氏いるんだもん。」って?みんなと同じことしなきゃいけないの?「実は好きな人がいるんだ」って?好きな人がいればそれでいいじゃん。彼氏じゃなくても…。

キリがなくなるのでやめます。彼氏がいません。これは「事実」です。「事実」には「良い」も「悪い」もありません。「良い」も「悪い」もないのであれば、SFCでは「問題」として扱いません。SFCで「問題」と呼ぶのは「解決すべき悪いこと」ですから。少し考えてみて下さい。「日本では30,000人以上が自殺している。」これは「事実」です。これは「良い」ことですか。「悪い」ことですか。ここで「悪いに決まってるじゃん。」と答える人は、SFCに向いていません。少なくとも、今は。何が「良い」か、「悪い」かは「事実」とは別のモノサシ「価値観」で決めます。
(パターン1)
問題:彼氏がいなくて、さみしい。
価値観:さみしいのは悪いこと、さみしくないのが良いこと
(パターン2)
問題:みんなに彼氏がいるのに、私に彼氏がいない。
価値観:みんなと違うことが悪いこと、みんなと同じことが良いこと。
(パターン3)
問題:好きな人がいるのに、その人と付き合えていない。
価値観:好きな人と付き合えないのが悪いこと、好きな人と付き合えるのは良いこと。
同じ「彼氏がいない事実」でも「価値観」によって、ずいぶん違うように見えませんか。事実は「価値観」を用いて「悪い」と判断される場合にのみ、「問題」になりえます。逆にいうと、「価値観」というモノサシなしで、「問題」は存在しません。

「価値観の設定」がなぜ重要?

どうして価値観の設定が重要なのか。「SFC小論文で一番出題頻度が高いから。」が答えです。でも、それでは本末転倒です。順に考えていきましょう。SFC小論文は「適性テスト」です。SFCで学ぶための適性テスト。SFCは日本でほぼ唯一と言っていい「問題解決」にその中心理念を置く大学です。「問題解決」を中心理念に置くからには、「問題解決」を学ぶための適性がある学生に入学してほしい。つまり、一番問題解決で重要なことが分かっている学生に来てほしい。
(パターン1)
問題:彼氏がいなくて、さみしい。
価値観:さみしいのは悪いこと、さみしくないのが良いこと
解決策:彼氏を作る→「彼氏がいればさみしくなくなるの?」「暗い彼氏だったら?」「ペットでいいんじゃない?」→「さみしくなくなる」ことが解決。

(パターン2)
問題:みんなに彼氏がいるのに、私に彼氏がいない。
価値観:みんなと違うことが悪いこと、みんなと同じことが良いこと。
解決策:彼氏を作る→「彼氏がいれば、みんなと同じ?」「他に、みんなと違うことは?」→「みんなと同じになる」ことが解決。

(パターン3)
問題:好きな人がいるのに、その人と付き合えていない。
価値観:好きな人と付き合えないのが悪いこと、好きな人と付き合えるのは良いこと。
解決策:彼氏を作る→「誰でもいいの?」「おっさんでも?」「となりのクラスのイケメンでも?」→「好きな人と付き合える」ことが解決
パターン1の場合は、友達とわいわいできる環境になったら、たとえ彼氏がいなくても「さみしくなくなる」かもしれない。だから、「彼氏がいない」は、間違った問題の選び方だったのかもしれません。パターン2の場合は、たとえ彼氏が出来ても、みんなと同じイケメンの彼氏じゃないと満足できないかもしれません。逆にどんなにイケメンでも、パターン3の場合は、「好きな人」じゃないとダメでしょう?パターン1~3で、同じ「問題:彼氏がいない、解決策:彼氏を作る」なのに、なぜこうも同じ解決策に状況が違うのか。それは「価値観」が違うから。「価値観」まで立ち戻って考えないと、本当の問題解決になりません。ただ単に彼氏を作っても、パターン1~3全員満足できません。ちゃんと「解決」するためには、「価値観の設定」が重要です。だからこそ、「問題解決」が中心理念のSFCは、「価値観の設定」が出来る学生がほしいんです。少なくとも、「日本では30,000人以上が自殺している=悪いこと」と、短絡的に答えてしまう学生は必要ないんです。

本当の「問題解決」には、「価値観まで立ち戻ること」が不可欠。「問題解決」を中心理念に置くSFCでは、「価値観」と「事実」がそろって、はじめて「問題」だ、と考えます。

問題の設計

問題の設定ステップでは、
   ① 「良い」「悪い」の基準(=価値観)を選択
   ②現在が「悪い」状態であることを提示
を行います。
普段、自分たちが「問題」と思っているものは、「しっかりと「何がよいことで、何がわるいこと」なのかを定めないままの中途半端な問題っぽいもの」でしかありません。ところが、問題が根深いものであればあるほど、「何がよいことで何がわるいことなのか」という価値観を明確にしないと、自分が思っている「よい状態」になりません。SFC小論文では「あなたは価値観に立ち戻って問題を考えていますか。」ということが問われます。そうしなければ、本当の問題解決ができないからです。

SFC小論文では、半分ほどの問題がここのフェーズを尋ねられています。なぜか?「価値観」に立ち戻るのが難しいからです。「自殺する」のは「悪いこと」だと、短絡的に思ってしまうからです。そういう思考の人はSFCでは勉強できません。だから、そういう人は合格できません。

逆に言えば、この「問題の設計」がうまくできるようになれば、SFC合格は近づきます。重要な部分なので、ずいぶんと書きこみすぎました。では、次のステップに行きましょう。

2.問題の構造化:恋愛を学ぶ総合政策的アプローチ

まず、繰り返しましょう。

これだけは、本当に強調しても強調し足りないぐらいです。
SFC小論文はSFCで学ぶ適性があるかどうかを確認する適性テストです。能力テストではありません。適性を満たす行動特性を小論文の形にしてください。SFCで学ぶ適性とは総合政策的アプローチができることです。総合政策的アプローチとは問題解決のための3ステップの思考方法です。①問題の設計②問題の構造化③解決策の検討の3ステップです。この3ステップを身につければSFCで学ぶ適性があることになります。
今回は、総合政策的アプローチの2ステップ目「問題の構造化」の説明です。

問題の設計:前回の復習

SFCの中心理念は「問題解決」です。問題解決で最も重要なことは「価値観の設定」です。この価値観の設定を行うステップを「問題の設計」と呼び、
① 「良い」「悪い」の基準(=価値観)を選択
②現在が「悪い」状態であることを提示
を行います。

「好きな人と付き合いたーい。」ここから続けましょう。

問題の設計ステップの結果、
問題:好きな人がいるのに、その人と付き合えていない。
価値観:好きな人と付き合えないのが悪いこと、好きな人と付き合えるのは良いこと。
と、なりました。じゃぁ、すぐに解決策を考えてみましょう。
問題:好きな人がいるのに、その人と付き合えていない。
価値観:好きな人と付き合えないのが悪いこと、好きな人と付き合えるのは良いこと。
解決策1:告白しよう。
解決策2:声をかけよう。
解決策が頭の中に2つ浮かびました。ありゃ?困った。どっちにしよう。「告白しようかな」でも、教室でもほとんど話しかけないしな…。まずはお友達から、ってことで「声をかけよう」かな。でも、勇気ないなぁ。私なんかが声かけたら迷惑かな。っていうか、私みたいな地味な子じゃなぁ…。「かわいい服を買いに行こう」かなぁ。でも、どんなタイプの服がいいんだろう。かわいい系?お嬢様系?ギャル系?「友達に聞いてみよう」かな。
問題:好きな人がいるのに、その人と付き合えていない。
価値観:好きな人と付き合えないのが悪いこと、好きな人と付き合えるのは良いこと。
解決策1:告白しよう。
解決策2:声をかけよう。
解決策3:かわいい服を買いに行こう
解決策4:友達に聞いてみよう
なんか、解決策増えてるんですけど…。いつになったら、解決策にたどりつくんだろう…。

問題には原因がある、原因にも原因がある

私は好きな人と付き合えてません。ほとんど話したことがないからです。ほとんど話したことがないのは私が自分に自信がないからです。私に自信がないのは自分が地味だからです。自分が地味なのは、地味な服を着てるからです…。地味な服なのは、どういう服がいいか分からないからです。
問題:好きな人がいるのに、その人と付き合えていない。
   ↑
原因1:ほとんど話したことがないから。
   ↑
原因2:自分に自信がないから。
   ↑
原因3:自分が地味だから。
   ↑
原因4:地味な服を着てるから。
   ↑
原因5:どういう服がいいか分からないから。
「解決策1:告白しよう」を実行したとしても、成功しないかもしれません。お互いあんまり知らないのに、なかなか付き合う関係にはなれないですしね。「解決策2:声をかけよう」を実行したとしても、成功しないでしょう。自分に自信がないから…。

原因にちゃんと対応しない解決策は、どれだけ実行してもうまくいかないものです。逆に言えば、表面的な問題だけではなく、その問題の原因は何か、その原因は何か、をどんどん深堀していくことが問題を解決する糸口になります。今回は、シンプルな状況でしたが、原因が複数あってそれぞれ深堀する必要があったり、原因同士が複雑に絡み合ったりしているかもしれません。原因の中でも特にネックとなっている原因。それを見つけて、それに対処すれば、問題解決をしやすくなります。

問題の構造化

問題の原因を探る
 ・原因、「原因」の原因、「原因の原因」の原因、…と深掘りする
 ・原因間の相互関係を考える
→ネックとなる原因を見つけ出して、まずそれを解決する。
このステップは過去問では、頻繁にでません。出題されたことはありますし、環境情報学部に多い「解決策を考えよ」という出題では考慮する必要があります。というより、考慮した方がよい答案になります。ただ、そんなに深く考えなくてもよいかもしれません。

ここは、さくっと最後のステップに行きましょう。

3.解決策の検討:恋愛に学ぶ総合政策的アプローチ

しつこく、繰り返しましょう。

本当に、本当に、重要なんです。
SFC小論文はSFCで学ぶ適性があるかどうかを確認する適性テストです。能力テストではありません。適性を満たす行動特性を小論文の形にしてください。SFCで学ぶ適性とは総合政策的アプローチができることです。総合政策的アプローチとは問題解決のための3ステップの思考方法です。①問題の設計②問題の構造化③解決策の検討の3ステップです。この3ステップを身につければSFCで学ぶ適性があることになります。
今回は、総合政策的アプローチの最終ステップ「解決策の検討」の説明です。その前に復習です。

「問題の設計:前々回の復習」と「問題の構造化:前回の復習」

SFCの中心理念は「問題解決」です。問題解決で最も重要なことは「価値観の設定」です。この価値観の設定を行うステップを「問題の設計」と呼び、
① 「良い」「悪い」の基準(=価値観)を選択
②現在が「悪い」状態であることを提示
を行います。次に、その問題の原因を探ります。原因に対処しない解決策は効果がないからです。
③問題の原因を探る
 ・原因、「原因」の原因、「原因の原因」の原因、…と深掘りする
 ・原因間の相互関係を考える

「つきあいたいんです。」

問題の設計ステップ、問題の構造化ステップを終えました。こんな感じです。
問 題:好きな人がいるのに、その人と付き合えていない。
価値観:好きな人と付き合えないのが悪いこと、好きな人と付き合えるのは良いこと。
原 因:まだ知りあって間もないから。
これに対して、解決策を考えました。
解決策①:明日、告白しよう。
でも、失敗したらどうしよう。どきどきして声をかけられなかったら。ほとんど知らない子に告白されても、反応に困るんじゃないかな。みんなの噂になったらどうしよう。
解決策②:惚れ薬を飲ませよう。
こんなんじゃ絶対に成功するわけないから、惚れ薬を発明しよう。私を好きになるように。効果は抜群。
解決策③:監禁して「はい」と言わせよう。
もう、いっそ、あたしのマンションに閉じ込めて「うん」というまで離しません。でも、見つかったら、犯罪だよね。それに、結局嫌われちゃうかもしれないし。だいたい、両親と住んでし、妹もいるのに、そんなのできるわけないじゃん。
***
どのパターンもそれぞれ混乱してますね。解決策を検討するためには、3つの切り口があります。「実行可能性」「実効可能性」「副作用」です。

1."実行可能性"…「解決策」はそもそも実行できるの?
2."実効可能性"…「解決策」自体に効果はあるの?
3."副作用"…「解決策」をやったら悪いことが起こらない?

この3つの確認をきちんとすればOKです。”実行”のしやすさから考えると、解決策①>解決策③>解決策②ですよね。確かに"告白"は難しいけど、「惚れ薬を作る」「監禁」よりは簡単でしょう。「監禁」はいくつかのハードルを越えれば実行できそうです。一方で、「惚れ薬」をどうやって作るかは見当もつきません。

"実効可能性"効果があるかどうか、解決策①は効果のほどは不明です。解決策②は効果は抜群。解決策③は、「はい」とは言わせられそう。
解決策②>解決策③>解決策①という感じでしょうか。

"副作用"は、解決策①は噂が心配だよね。解決策②は文字通り薬の副作用が…。解決策③は、犯罪…。つかまっちゃうかも。
解決策②=解決策③>解決策①みたいな感じでしょうか。

この3点から、総合的に考えるのが「解決策の検討」です。

                         *

恋愛から学ぶ総合政策的アプローチ。いかがでしょうか。

3ページで理解する総合政策的アプローチ ①問題の設定

総合政策的アプローチ

SFC小論文は「総合政策的アプローチを行う素質があるかどうかを確認する適性テスト」です。「総合政策的アプローチとは、①問題の設定②問題の構造化③解決策の検討」の3ステップから構成される「問題解決のための思考法」です。

今回は、SFC小論文で最も重要な「①問題の設定」のステップについて説明します。

1.「机が狭い問題」を考えてみる
SFC小論文を学ぶために、もっとも基礎となる「机が狭い問題」について考えてみましょう。

Q:さて、「机が狭い」。あなたなら、どうしますか?
A:机を買う、借りる、作る、雑誌を使ってサブデスクを作る、我慢する

よくありそうな答えです。他にも無限に答えはあると思います。普段自分たちがやっている思考方法でもあります。

Q:で、「机が狭い」ってダメなことなの?

そもそも論の質問をしているように思えます。普段から日常生活で常にこういう会話をする人は、周囲の人に嫌われる可能性もあります。注意しましょう。でも、確かになぜ「机が狭い」と対策をしなければならないのか、と言われると明確な答えを出すのは難しいでしょう。
我々の頭の中では、「狭い」は「悪いこと」で、「広い」は「良いこと」という日常感覚的な物差しがあります。ただし、別に机が狭くたって、ひとりでご飯を食べる分には構いませんし、本を1冊置くぐらいならば、何も困ったりしません。

Q:机が狭い。新しい机を買いました。それで?机が広くなっていいことって何?

なんて困った質問をする人なんでしょう。なんとなく、細かくイヤな会話をした気分になりました。

Q:3日後のテストで合格点を取りたい。けれども、勉強するのには机が狭い。机が狭い。さて、どうしましょう。

Q:友達と一緒にクッキーを作りたい。けれども、クッキーを作るには机が狭い。さて、どうしましょう。

前者は「合格すること」がよいことで、後者は「友達と一緒にクッキーを作る」のがよいことです。

Q:机が狭い。新しい机を買いました。それで?机が広くなっていいことって何?
A:それは、勉強がしやすくなり、合格点がとりやすくなることです。
A:それは、友達とクッキーが作れるようになることです。

単に、「机が狭い」「広い」という話をしていたところから、一歩進んで、「合格できる」「友達とクッキーが作れる」という「よいこと」が達成できるようになりました。

2.「問題」の裏にある「価値観」を探す

普段、漠然と「問題」と思っていること(=「机が狭い」)は、実は表面的な問題であることが多いです。「なぜ「机が狭い」ことが問題なのか?」を突き詰めていくと、「合格できないから」「友達と遊べないから」という本当の根っこに行きつきます。この本当の根っこは、「○○がよい。△△が悪い」と表現できます。この「○○がよい。△△が悪い。」という物差しを「価値観」と呼びます。

「問題解決」における「問題」とは「現状が悪い状態であること」ですが、そもそも「悪いとは何か?」を決めないと、何が問題なのかも分かりません。何が「悪い」かは、人によっても違いますし、立場によっても違います。サッカーでキーパーの守りが弱いことは、自分のチームのキーパーの守りが弱ければ「試合に負ける」ので「悪い」、相手チームのキーパーの守りが弱いことは、自分のチームが「試合に勝てる」ので「良い」ことになります。

「今、誰の立場に立ってどういう状況を「良い」「悪い」と判断するのか?」を明確にしないと、「問題」について語るのではなく、単に「問題っぽいもの」について語ることになり、その後の解決策に結び付きません。

Q:(友達とクッキーが作りたいけれど)「机が狭い」。さて、どうしよう。
A:お父さんの部屋にある高級机を持ち込んでこよう。

「机が狭い」のみにこだわっていると、こういう変な解決策を思いつくことになります。お父さんの高級机で料理はできそうにないですよね。これでは、問題は解決していません。問題を本当に解決するためには、その後ろにある「価値観」を一緒に考えないといけないわけです。

逆に言うと、この「価値観」を探すことが、「本当の問題」を見つけることにつながります。

3.問題の設定

普段、自分たちが「問題」と思っているものは、「しっかりと「何がよいことで、何がわるいこと」なのかを定めないままの中途半端な問題っぽいもの」でしかありません。ところが、問題が根深いものであればあるほど、「何がよいことで何がわるいことなのか」という価値観を明確にしないと、自分が思っている「よい状態」になりません。SFC小論文では「あなたは価値観に立ち戻って問題を考えていますか。」ということが問われます。そうしなければ、本当の問題解決ができないからです。

つまり、問題の設定ステップでは、
   ① 「良い」「悪い」の基準(=価値観)を選択
   ②現在が「悪い」状態であることを提示
という2つができているか、または特に①ができているか、という適性の確認がされていることになります。

SFC小論文では、半分ほどの問題がここのフェーズを尋ねられています。なぜか?「価値観」に立ち戻るのが難しいからです。「机が狭い」のは「悪いこと」を当然と思ってしまうからです。そういう思考の人はSFCでは勉強できません。だから、そういう人は合格できません。

逆にいえば、この思考方法をマスターすると自然と合格に近付いて行くのです。

3ページで理解する総合政策的アプローチ ②問題の構造化

SFC小論文は「総合政策的アプローチを行う素質があるかどうかを確認する適性テスト」です。「総合政策的アプローチとは、①問題の設定②問題の構造化③解決策の検討」の3ステップから構成される「問題解決のための思考法」です。「思考法」だからこそ、普段から反射的にこれができるようになっていると、合格の可能性はぐんとあがります。

今回は、SFC小論文の過去問では、あまり表に出てこない2ステップ目を説明します。(近年では、2010年に出題されています。)

第1ステップで、問題を設定しました。では、すぐに解決策を考えますか。いいえ、ここでさらにもう1ステップ考える必要があります。「どうしてその問題が起こってるんですか?」という問題の原因を追及することです。なぜ、このステップが必要になるのか、考えてみましょう。

(例1)
問題:部屋が汚い。
解決策:掃除しよう。

ばっちりでしょうか。そう見えます。では、次の例をみてください。

(例2)
問題:部屋が汚い。
原因:弟が勝手に部屋に入ってきて、本棚の漫画を読み散らかす。
解決策:掃除しよう。

一文入れただけで、解決策が無意味になった気がしませんか。もちろん、部屋の掃除をする必要がありますが、それをし続けたところでイタチごっこです。

(例3)
問題:部屋が汚い。
原因:弟が勝手に部屋に入ってきて、本棚の漫画を読み散らかす。
解決策:部屋にかぎをかけよう

こう見ると解決した気がしますよね。このように、「問題」の「原因」を追究することによって、適切な解決策をとることができるのです。2ステップ目は「原因」が重要。これさえ押さえていれば十分です。



3ページで理解する総合政策的アプローチ ③解決策の検討

何度も書きます。しつこく書きます。SFC小論文は「総合政策的アプローチを行う素質があるかどうかを確認する適性テスト」です。「総合政策的アプローチとは、①問題の設定②問題の構造化③解決策の検討」の3ステップから構成される「問題を解決する方法を考えるための手順」です。つまりは、単にこの手順を覚えることに意味はなく、実際にこの手順を使ってみることで、自然とSFC小論文で高得点がとれるようになります。

最後は「③解決策の検討」です。①②のステップが正しくできていないと③がグダグダになったりします。

解決策の検討については、「A:実行可能性があるか」「B:実効可能性があるか」「C:副作用はあるか」の3角度から見ます。順に「その解決策をちゃんと行うことができますか?」「解決策はちゃんと効果がありますか?」「解決策を行うことで別の悪いことが起こりませんか。」という3確認をする必要がある、ということです。

(例1)
好きな人ができました。どうしても付き合いたいです。
 解決策1:告白しよう。
 解決策2:ドラえもんから惚れ薬をもらって飲ませよう。
 解決策3:監禁して「Yes」と言わせよう。

解決策1は、「実行」はできそうです。だから、「AはOK」。人によっては、「恥ずかしくてできないよ」という人もいるかもしれませんが、それを含めて実行可能性の検討です。「B:効果があるか」というと当然「振られる可能性」もあるので効果は保証はされません。「C:副作用」は、「うわさになっちゃう」「気まずくなる」ぐらいでしょうか。

解決策2は、「A:実行」が難しいです。いま、少なくとも「ドラえもん」はいませんから。(地球のどこかにはいるかもしれませんが。)逆に「B:効果」はすごく期待できそうです。「C:副作用」はあるかもしれませんし、倫理的な問題もありそうです。

解決策3は、「A:実行」は「解決策3」よりは可能性があるけれども、「解決策1」よりは難しいでしょう。「B:効果」は、「付き合えるかもしれないけれども…」ですね。「C:副作用」は…普通「犯罪」です。まぁ、万一両想いで相手がバイオレンス好きなら、「犯罪」にはなりませんけど。

ここで重要となるのは「実効可能性」です。「効果」があるかどうかは、「①問題の設定」「②問題の構造化」と密接に関係します。「ドラえもんから惚れ薬をもらう」解決策で得られる「つきあう」を「うそくさく感じてなんかイヤだ」と思うのは、「①問題の設定」で「つきあう=お互いが『自然な気持ち』で相手にひかれて交際すること が重要」という価値観を「心の中で自然に設定した」からです。「告白しよう」解決策は、「今つきあっていない状態で、その原因が『自分の気持ちを伝えていないから』である場合に有効な解決策」です。「振られちゃうかも」と考えるのは、「今つきあっていない状態の原因が『自分の気持ちを伝えていないから』ではない別の原因にあるから。」です。これは、「②問題の構造化」を心の中で自然にやっているからです。

つまり、「③解決策の検討」は、①②の手順をしっかりと実施しないと有効に機能しないのです。

*

この①~③のプロセスが自然にできること、がSFC合格への一番の早道です。

「問題」とは?:総合政策的アプローチの理解を深める

総合政策的アプローチは大きく3ステップに分かれます。

1.問題の再設定
2.問題の構造化
3.解決策の検討

ですね。今回はここで改めて「問題」について整理していきたいと思います。

定義:準方向と逆方向

さて「問題」について理解を深める前に、ひとつだけ簡単な言葉を定義しておきます。

問題の「構造化」とは?:総合政策的アプローチの理解を深める

「問題」とは?:総合政策的アプローチの理解を深めるに引き続き、総合政策的アプローチの理解を深めるための、応用的な定義を続けたいと思います。

問題の構造化:順方向の定義

『問題の構造化』の定義
現状に影響を与えている他の事実及びその相互関係

です。「現状」は前回定義したように、

現状…問題が対象とする事実

ですので、価値観の含まれていない「事実」です。これと、また別の「事実」との相互関係を考えることが問題の構造化です。

例:最近勉強できてないなぁ。

最近、勉強できてないなぁ。どうしてだろう。この間買った本が読みかけで気になるのが原因かな。それとも、来週の模試のことを気にし過ぎているのが原因かな。この間の模試が悪かったのが原因かな。集中力が欠けているのかな。

これを「問題の構造化」としてしっかり書くと、例えば

現状:勉強時間が想定より少ない。
事実1:この間買った本が読みかけである。
事実2:来週に模擬試験がある。
事実3:前回の模試の結果、志望校がD判定だった。
相互関係1:「本が読みかけ」であり、気が散ってしまう。
相互関係2:前回の模試が悪かったことが気になってしまい、次回の模試を恐れている。
相互関係3:「気が散ったり」「恐れ」から「集中力が欠けてしまう」
相互関係4:集中力が欠けているため、思い通りに勉強が進まない。

という感じに書けます。この「問題の構造化」のプロセスは、人によって違う結果になって当たり前ですし、答えはありません。作ってみたものが「もっともらしい」ならば、それで全部OKです。その人の現状に当てはまってさえいれば。

現状:勉強時間が想定より少ない。
事実:恋してしまった。
相互関係:「恋」のため集中できない。

でもかまいません。小論文の場合、出題されている資料文にもよります。2010年の出題であれば、資料文に記載された主要な事実を網羅して相互関係づけることが重要となります。けれども「新しい生活用品」のようなテーマであれば「恋してしまった」レベルの「問題の構造化」は許されると思います。「叫び装置」が許されるのですから。このあたりは設問から探っていくしかありません。

問題の構造化:逆方向の定義

『問題の構造化』の定義
解決策が影響を与える事実と現状間の相互関係

です。順方向であれば、何を解決策としていいのかが分からないため、たくさんの現状に関係する事実を網羅する必要がありますが、解決策は「問題の設定」「問題の構造化」が終わったあとのフェーズですので、ある程度関係する事実を絞ったあとになります。だから「解決策」に焦点をあてれば自然とその事実の範囲は狭まります。

解決策は事実にしか影響を与えられない。

解決策は「事実」にしか影響を与えられません。相互関係は複数の事実間の影響関係ですから「事実」が決まらないと相互関係は決まりません。(学問的にはこの単純化はいまいちですが、小論文の場合はこの思いきりをしたほうが分かりやすくなります。)これを念頭に置くと解決策とは、「既存の事実を変える」「新しい事実を付け加える」のどちらかしかありえないのですが、この辺の話はまた次回。

例:最近勉強できてないなぁ。

「解決策:①この間買った本を読む。②最近の自分の学習内容の習熟度を確認する。

①は簡単です。事実1が「本を読み終わる」に変わるため、「相互関係1」や「相互関係3」の一部はなくなります。代わりに「勉強時間が2時間減る」という事実4が加わります。②は多少やっかいですね。「前回の模試が悪い」という事実はとんでもない誤採点や答案取り違えがないかぎり変わりようがありません。だから、「それ以降の学習状況を自分で再認する」という事実を追加します。そうすることで、「相互関係2」が「前回の模試は悪かったものの、以降の成長は確認できるため、次回の模試は期待できる」に変わるかもしれません。

もうお気づきだと思いますが、

実行可能性…事実を変えることが可能か、事実を追加することが可能か
実効可能性…相互関係が期待通りに変わるか
副作用の検討…予期せぬ事実が発生しないか(予期せぬ相互関係が発生した結果、を含む)

に対応します。逆方向に考える場合、「問題の構造化」は「解決策の検討」と同義です。

「解決策」とは?:総合政策的アプローチの理解を深める

さて「問題」及びその「構造化」について順方向・逆方向から説明してきました。「解決策」は、順方向と逆方向の定義をあまり厳しく分ける必要はありません。

『解決策』の定義
「現状」を「目標」に変えるために行う行動

順方向で考える場合は、「現状」を「目標」に変えるために行う行動の一覧から実現可能な有限個の行動を選びます。逆方向の場合は、実現可能な有限個の行動が事前に与えられていることになります。その点で違いはあるものの、定義を変えるほど大きな違いではありません。

解決策は「事実」を変える

「解決策」は必ず「現状」つまり「事実」を変えることで問題を解決します。SFC小論文、というか、オリジナリティの観点でよく陥りがちな失敗を避けるため、これは意識しておいてください。つまり、「解釈」を変えることは「問題解決」ではない、とするという立場です。例をあげてみましょう。

志望校に落ちた友人に対して「その学校は君に合ってなかったんだよ」と慰める。

という行動ですが、これは行動する主体である「あなた」にとっては「解決策」です。「自分に合った大学に行けないことで落ち込んでいる」という事実を、「自分に合わない大学には行く必要がないと認識する」という事実に変更するからです。ところが、これは本人にとっては「解決策」ではありません。「落ちた」という現実は変わらないわけですから。本人にとっては「問題の再設定」を行ったことになります。つまり、「価値観」、物差しを変えただけです。

普通の人と異なる価値観を差し挟むことを「オリジナリティ」と考えて、そこをがんばる人がいますが、それ自体は所詮解決策を考えていることにはならず、「問題の再設定」をやりなおしているだけです。オリジナリティのある価値観は世間の反対をやればいいわけですから、比較的思いつきやすいです。つまりは、陥りやすい罠ということになります。「認識を変える」解決策は乱用しない方が無難です。

解決策の種類

解決策は「現状の変更」ですから、大別して2つしか方法はありません。

解決策の種類
・既存の事実を変更(削除も含む)する。
・新しい事実を追加する。

前者は、既存の事実そのものを変更することで「現在の悪い状況」を「良い状況」に変えます。後者は、新しい事実を追加することで全体として「よい状況」に変えます。これは比較的分かりやすいので例をあげるに留めます。

例1:体育の後で、汗をかいたため、汗臭い
・既存の事実を変更する=シャワーで汗を流す、タオルを吹く
・新しい事実を追加する=デオドラントを使う

例2:やばい。太ってしまった。
・既存の事実を変更する=ダイエットをする
・新しい事実を追加する=ちょっとゆったりめの服を買う

どちらかというと後者の方がよくない気がしてしまいますけどね。

例3:風邪を引いた
・既存の事実を変更する=ゆっくり休息をとる(ウイルスを退治する)
・新しい事実を追加する=せき止めの薬をのむ

風邪の特効薬は、今のところ存在しないので、新しい事実を追加する方法が主流となります。これは問題の設定次第で、「せきがひどい」を問題にすれば、「咳止めの薬を飲む」は「既存の事実を変更する」になります。この区別をつけることが重要なわけでなく、こういう区別から考えることで幅広い考え方ができる、ということです。

「解決策」は全てを含む

「解決策」は総合政策的アプローチの観点で考えると、「問題」も「構造化」の双方を含んでいます。「問題」と「構造化」は「順方向」の場合、スタート時点では「解決策」を含みません。正確には、「問題」は「構造化」と「解決策」を含まず、「構造化」は「解決策」を含みません。

一方で「逆方向」の場合、「問題」も「構造化」も共に「解決策」を含んだ定義となります。これは、「解決策」が「問題」と「構造化」を含んでいるためです。総合政策的アプローチの練習を順方向で行うのは、逆方向で行うよりも難しい行為です。スタート時点で「構造化」も「解決策」もない「問題」を考えるよりは、「逆方向」から考えた方が練習はやりやすいです。出題は、「順方向」「逆方向」問わず出題されるので、どちらか片方しかできないのは考えものですが、練習は「逆方向」からスタートした方がいいかもしれません。