FC2ブログ

ご質問への回答

小論文を書く時のAREAってなんですか。

これはとても大事なご質問だと思います。

A:基本的には「パラグラフ・ライティング」に関連するものです。

まず誤解していただきたくないのですが、細かいポイントを除き、

AREAの仲間たち
・AREA
・PREP
・CRE
・CWD
・ロジックの三角形
・三角ロジック
・トゥールミン・ロジック

は、同じものです。「論理的に物事を伝える・理解するため」の枠組み(フォーマット・フレームワーク)の1つです。特に、TOEFLの英文エッセイなどではこの構造が重視されます。ご質問のAREAであれば、

Assertion … 主張
Reasoning … 理由づけ
Evidence … 証拠
Assertion … 主張

という順番で論じる、あるいは、文章はこの構成で書かれることが多いので、読み取る時にはこの形式に注意する、というのがポイントです。元はトゥールミンの三角ロジック(細かくは6つ)を下敷きにしたものと思われます。

「パラグラフ・ライティングで書く場合にはしばしばこれに類似した書き方で書く方がよい」という説明がよくなされます。2016年のORFでSFCの先生が、小論文はフレームワークやフォーマットで書くべきではなく、SFC対策の受験参考書で説明されているフレームワークを用いても意味がない、もし書くのであればパラグラフ・ライティングで書いてほしい、という趣旨の発言をされてから、急にこの手の説明を加えだした予備校や塾がいくつもあります。いい加減にGoogleなどで検索すると、一番目立つフォーマットであるAREA/PREP/ロジックの三角形などが出てくるため、それを中心に説明している予備校や塾も多いと聞きます。

ただし、小論文を書く時に、常にこのフォーマットで論じればいい、というわけでもない。

実際にSFC小論文を書く時に、AREAなどの枠組みを用いるときに、注意すべきことがあります。それは、単純に「パラグラフ・ライティング=AREA」という公式が成り立つ、というわけではないことです。(ものすごく解釈を広めればこの公式でもよいのですが。)

AREAでも、PREPでも、ロジックの三角形でもなんでもよいのですが、「つかいどころ」がちゃんとあります。だから、小論文を学習するときには、きちんとAREAやPREPのつかいどころを理解して、本当に使う必要があるときだけ、それを用いる必要があります。ちなみに、もし可能なのであれば、全ての段落をAREAで書いてもかまいませんし、それはそれで論理的です。しかし、かなり冗長な文章になってしまい、小論文本体としては、かなり読みにくくなってしまいます。ただ、この使いどころに関しては、説明がなかなか難しく、混乱を生むところなので、ブログ内ではこれを省略しています。(過去は載せていたのですが、誤解する方も多く、かえって害があるため、過去問演習を通じて使いどころをお伝えしています。)

もっとも、AREAだろうが、PREPだろうが、基本的には単なる枠組みですので「論理的に意味のある書き方」になっていればよいので、自分が書いた文章がきちんと書けていると判断さえできれば、わざわざ「AREAのつかいどころ」などと仰々しく考えなくても十分通用します。まずは、読解力を磨いて、「読みやすい小論文を書くこと」を意識すれば十分です。

それでは。

いろは塾に入る気ゼロでも面談していいの?

全部気にしなくてOKです。

・親同伴でいいですか。
・SFC第一志望でないけれどもいいですか。
・いろは塾に通えないけどいいですか。

全部、OKです。

特にご要望がない限り、面談は、

面談の流れ
1:こちらの自己紹介
2:状況の確認
3:SFC小論文とは
4:質疑応答 or 添削答案チェック

みたいな感じですすみます。もちろん、多いケースではないですが、過去にはほとんど人生相談になった場合もあります。また、ご相談にきていただいている方の志望度によっては、むしろSFCの受験すらしないことをおすすめする場合もあります。(というか、今ご受講いただける講義が実質直前講義しかないです……。)

いろは塾を安心してご理解いただくためのお約束

1泊ルール

「受講の意思決定は見学や面談のその日には行わない」というルールです。必ず、家に帰って、最低1晩考えてから、お返事ください、というルールにしています。見学にきていただいた方は、8割以上の比率でその後も講義を受けてくださいますし、多くの場合講義後すぐに「来週以降も講義を受けたい」と返事をくださいます。だけど、必ず1晩考えて、おうちの人と相談してください、といいます。

誓約書

これは、「見学や面談にご参加いただく方」のためのルールです。講義中には隣の方と話すこともありますし、他の人の答案をお見せすることもあります。またご面談や通信講義のみであっても、Google Classroomを通じて、他の人の答案を見ることができます。そのため、「見た内容(個人情報)は外部にもらさないでね」というお約束をしてもらいます。あとは最近は、1時間の面談であっても、体調不良などで倒れてしまわれると連絡する先がないと困るので緊急連絡先のお電話番号を書いていただいています。

基本は講義参加前に1回見学していただく

夏期講習・冬期講習・直前講習では難しいのですが、

前期・後期の講義は必ず、一度、無料見学していただいてから参加いただく

というルールにしています。

すでに何度かお伝えしているのですが、後期の講義と冬期講習はほぼキャンセル待ちの状況(欠席がわかっているところしかあいていない)です。だから、ご見学いただいても、確約できるのは、直前講習といろは塾ファイナル(前日講義)だけですので、いまのところ見学の結果、ご参加を決めていただくものは何もない……という感じです………。

終わりに

したがいまして、結論…気軽に面談しにきてください、と思います。50分ほどの時間しかないですが、それなりに充実したお時間を過ごしていただけるよう努力しています。よろしければ、今後のご見学・ご面談予定をご覧の上、いらしてください。

しょうろんブログの価値について

質問箱でいただいた質問が面白かったので。

しょうろんブログの価値について

しょうろんブログの1番の価値は、SFC(小論文)でもっとも重要な問題発見・解決の概念をわかりやすく説明しており、またそれに合わせて学習した人が比較的効率的に、SFC小論文でよい点数をとり、本番試験に合格している点だと思います。ぶっちゃけ、問題発見・解決だけで言えば、いろは塾の講義で説明している内容は、全てブログ内に網羅されています。だから、ブログの読者に読解力があり、書いている内容を誤解せずに読み取れれば、「問題発見・解決」に関するアドバンテージはなくなります。言い換えると、試験を受けにくる3,000人強の受験生全員がしょうろんブログを理解すると、SFCの問題発見・解決という点について全員差がなくなりますので、確かにしょうろんブログの価値はなくなります。ただ、「ブログの読者に読解力があり、書いている内容を誤解せずに読み取れれば、」は、経験的にかなりありえない仮定です。

実際、このブログの内容で、SFCの問題発見・解決を理解できる人は、全体の1/3から1/4ぐらいだと思います。

「適性」を示す部分はあまりブログに書いていない

実際のSFC小論文においては「問題発見・解決に対する適性を示す」ことでよい成績がとれると考えています。ブログ内で、書いていなくはないのですが、SFC小論文で問われる適性(6つ)をどのように示すかを、ブログ上では網羅的に示していません。

もちろん「問題発見・解決に対する適性がある」かつ「設問に合わせて解答を正しく書ける」を「常に」できるのであれば、133点〜144点ぐらいはとれるとは思います。ただし、一部の適性は、「本当に適性がある人は悩まずとも書けるが、適性があまりない人は注意しないと書けない」ものです。そういう適性に対する「示し方」は、ブログの中では書いていません。正確には、以前は多少は書いていたのですが、フォーマットの類と勘違いされて、「とにかく、○○と書けばいいんですよね?」という誤解を何度も受けたのでブログから外しました。今はわかりやすいものしかのっていません。つまり、こういう関係です。

問題発見・解決 … ブログに全て載せている
適性 … ブログには一部しかない(講義では説明している)
示す … 読解力や文章力の範疇(ブログに書いてもいるが、むしろ現代文といろは塾講義の範疇)

だから、しょうろんブログを完璧にマスターしたとしても、1つ目の問題発見・解決の部分しか理解ができないため、その意味では完璧に理解していないことになります。

適性の示し方について、簡単な話は面談でもしていますし、過去問を3、4年度分もやれば、バリエーションはともかくとして、ほとんどのパターンはカバーできます。

「適性」の一部は身につきにくいのも事実

現代文の成績がそう簡単に上がらず、また、個人差があるのと同じように、読解力や文章力には個人差があります。また適性にも個人差が生じやすいものもあります。典型的なのは「数字を操る力」です。「単位・指標の問題」は実際のところ、そんなに難しいものではないのですが、それよりも総合2018の計算問題は、本番で実際に出てきたときに「常に」正答するには、それなりの算数力が必要となります。

だから、実際にはブログの内容だけでは、合否は半分ぐらいしか決まりません。それに加えて、個人差もあります。その個人差を考えると、
「よりSFCの適性に近い内容」を「試験日」時点で書けた人が合格するんだと思います。
ということになります。もちろん、試験本番での緊張なども影響しますから、そういうものにより差が出てくるんだと思います。

結局

「問題発見・解決」と「適性」の両方を答案に反映できる人は強いです。最終的に目指すのはそこです。だから、まずはそれができるようになりましょう。その観点でいうと、ブログでは伝わりづらい「適性」は講義に回して、「問題発見・解決」はきちんとブログで示しているという感じです。

それでは。

ウェブ上の模範答案の利用について(利用や活用には、本当に気をつけよう…)

ウェブ上の模範答案をみてびっくりしたこと

先日から、「私が教えていた内容」と似ているな…と言っていたブログの一部に、私が昨年、冬に教えていた生徒の答案が含まれていました。

そちらのブログには、添削済答案のうち、

・環境2015…3回目の答案(2回リライト)
・環境2017…初回答案(実際にはリライト済答案あり)

が掲載されていました。環境2015の答案は「そこそこいいのを、書いてるじゃん」と思っていたのですが、環境2017は…「あれ、イマイチ」だなぁ…という感想を持っていたので、「実はうちのブログの全てを読んでいるわけじゃないんだろうな」と思いながらみていたのですが、そうではなかったようです。

たぶん、環境2017については、リライト済の答案を捨ててしまわれたのだと思います。そのため、初回答案を使わざるをえなかったのだと思います。当時のメールアドレスがまだ有効かどうかはわかりませんが、その方のメールアドレスにリライト済の答案を改めてご返却して、せめてウェブ上にのせるなら、こちらのリライト済の答案にしてください、とお願いしました。ひどい答案をウェブ上に載せておくと受験生が混乱するからです。(ほんと…どうせなら、本家本元をきちんとみにきて><)

ウェブ上の模範答案を利用するのは本当に注意してほしい

ウェブ上の模範答案を利用される受験生は、そのブログに書かれている経歴や肩書きなどをみて、「あ、これはSFC生やSFC卒業生が作っているんだ」と安心されるのかもしれません…。けれども、その裏では、こういうことが生じていることが十分にあります。

そして、そもそも私は、模範解答をWebに掲載するのはあまり好きではありません。私が、模範解答をのせたくない理由は、「テレビの登場」じゃないよ……学習の際に気をつけてほしいことにも掲載しました。(なぜ元のブログがこんな単純なミスをしてたかわかりました。上の環境2015や環境2017の答案を書いた方は、環境2016は受講なさってなかったのです。)模範解答だけ見せられて、それをうまく使える方は限られます。だから、私は模範解答をできるだけ載せたくないと思っています。

仮に、SFC生が作成していても、質の低い答案が氾濫する状況になっています。ウェブ上の答案を用いるのは注意してください。 と思います。

同時に………ありがたいことに………

悲しかったので、こういう悲しい書き方になりましたが…、それでも毎年のように、合格者の方から、後輩や自分の予備校や塾の教え子に「SFC小論文ならいろはさんのところだよ」とご紹介いただいています(こういう悲しい例は私が気づいている限りごく少数です。)別の、SFC対策塾でアルバイトしながらも、私のことを陰でおすすめしてくださっている方がいるのも知っています。私の知らないところで、YouTuberさんにもご紹介いただいているようです笑

できれば、質の低い模範解答を参考にするのではなくて、ぜひしょうろんブログを読むか、いろは塾まできてください。もっとしっかりしたことをお伝えすることができます…。面談などは、ぜひぜひ、こちらからよろしくお願いいたします。

お申し込みフォーム



しょうろん&いろは塾は「現代文」を推しているけどどうしてですか?

ブログをよくお読みいただいた上で、ご見学orご面談にきていただける方からよくいただくご質問に、
現代文はどのレベルまで勉強すればいいのですか?
というのがあります。

端的に申し上げて、「家庭用テレビの登場」を「テレビの登場」と誤読するような恥ずかしい答案を書かないため(笑)に必要なんです…が、むしろ大事なのは「設問分析」の方です。「設問」で尋ねられていることに正しく答えるためです。

ご面談に来ていただいた方には、目の前で実演できますし、予備校などで解いた答案があれば、その方の設問読解力をきちんとチェックできるのですが、ブログだけだと伝えづらいのも事実です。要は、「聞かれたことに答えている」ということに「自分で気づく」ために読解力が必要なのです。そのための現代文です。だから、現代文の勉強を何時間やった、とかではなく、「設問に合わせて答えられるようになったか」の方が基準となります。参考書を2、3冊やることを想定して目安時間を作成しています。

小論文を書く一般的な手順やプロセスを理解してください。

1:設問文を読み解く
2:資料文からヒントを読み取る
3:1と2に合わせて小論文を書く

このうち、1と2は読解力が問われる作業です。これをきちんとできないと、よい小論文は書くことができません。逆に言えば、確実に合格するためには、読解力を磨くしかないのです。いろは塾の講義に参加いただいている方は、このプロセスは「思いつき」なのではなく、どんなSFC小論文にでも当てはまる汎用的な作業だということ学んでいただいています。そのための過去問演習です。あとは、どれだけ注意力を発揮して文章を読めるか、にかかっているので、個人の読解力に依存してしまいます。

もちろん、過去問でも読解力を伸ばせるのですが、それをさらに補助する意味で現代文の勉強をお勧めしています。

なぜSFC小論文で「引用」をオススメしないのか?

2019/11/5追記
最近、面談で見せていただく答案は、ここがうまくできていないものが非常に多いです。また添削したときにもご質問を受けましたので再掲します。

他の予備校で小論文を学習していた方から、よく質問されるのがこの質問
前の予備校では、資料文の言葉をきちんと引用するように教わったが、いろは塾ではなぜ引用をオススメしないのか。
です。前期のいろは塾講義ではきちんと説明したのですが、ブログにも掲載しておきますね。

※もちろん設問中に「引用せよ」という指示があれば、「引用」してくださいね。

A:正しいルールで引用しないと「剽窃」を疑われるから

SFC小論文を採点するのは予備校の先生ではありません。慶應義塾大学の教授や準教授などの「学問のプロ」です。学問のプロが最もやってはならないことのひとつが「剽窃(Plagiarism)」です。どれぐらい忌み嫌われているかは、「剽窃について」 アカデミック・スキルズ ©慶應義塾大学教養研究センターという動画を見ていただくと一番理解しやすいと思います。
剽窃(ひょうせつ)とは、盗用のことをいいます。そうです、これは犯罪なのです。
慶應義塾大学日吉メディアセンター:引用について理解する(強調箇所は当ブログで補足)
引用のルールはいろいろあります。例えば、上で紹介した動画内では「」でくくる(『』はNG!!)や段落を変える)ことと出典を明記していることをその方法として示しています。

 実際のところ、学会などによりもこの引用のルールは様々です。気になれば、Googleで「シカゴスタイル 引用」「MLA 引用」「APA 引用」などと検索してみてください。気が遠くなります。幅広い学問分野がバックグラウンドにあるSFCの先生の好みにあうような引用を行うことはほぼ不可能でしょう。だって、自分の答案を採点する先生のバックグラウンドはわからないのですから。

 SFCの先生は「学問のプロ」ですから、この剽窃に非常に敏感です。これは学者の性(さが)ですが、資料文中の文章を下手に引用していると、一瞬で不快になります。犯罪行為ですから。これは、ほぼ条件反射みたいなものかもしれません。下手に引用して、SFCの先生を不快にさせる必要はないです。だからこそ、引用で字数を埋めるような無駄な小論文を書かなければいいだけです。

どうしても引用したければ…言い換えよう:「間接引用」

引用には資料文をそのまま引用する「直接引用」と文章の内容を自分の言葉で書き換える「間接引用」があります。どうしても「引用」の必要があれば、「間接引用」を行いましょう。資料文に書いてある内容を自分が書く文章で効果的に使えるように意味を変えずに書き換えるのです。この場合も、出所だけは明示(「資料6では、」や「……(資料3)」)しましょう。

SFCも剽窃に厳しい…

こういう説明をすると、
でも、SFCだから…本キャンパスとは違うので…
という返事が返ってくることもあります。いいえ、SFCだって厳しいです。
初のSFC AWARD取り消し措置卒論に剽窃認められる(2004年)
博士学位の取消しについて(2019年)
慶応大学SFCにて「他人のレポート表紙を破棄し、自分の名前に差し替える」超悪質不正案件「今どき紙媒体か」「僕もこれやられた」などの声(2018年)※これは引用とは少し違いますし、Togetterしかソースがなくて恐縮ですが。

SFC GUIDEにも明記してあります

SFC GUIDEという「大学側が公式に作成している、入学したらすぐにお世話になる冊子」があるのですが、その中にも色々と書かれています。
レポートは自分の力で作成し、それによって評価されるものです。したがって他の人の書いた文章等を引用する場合は、その旨をきちんと断らなければなりません。断りなしに他人の成果を記載することは、不正行為にあたります。このような不正行為を避けるためには、正しく参考文献や資料を明記しなければいけません。
KEIO SFC GUIDE 2019(p35)
全部は引用しませんが、レポートの書き方の注意事項として剽窃について触れられています。

もちろん、資料文をそのまま丸コピしたからといって、即不合格になるわけではないでしょう。高校生がこうした引用のルールを知っている必然性はありません(最近増えてきている「卒業論文」を書かせる高校出身であれば、ご存知の方も多いですが…)ただし、採点者はこうした「丸のまま」の引用を非常に嫌います。生理的に、条件反射的にといってもいいでしょう。SFCの先生たち(正確に言えばどこの大学でも)は、常にレポートで剽窃に目を光らせているのですから、剽窃っぽい表現があれば、少なくとも嫌でも目に留まります。それは入試のときも同様です。だったら、そうして「丸のまま引用」をしない方が得点が高くなるはずです。

「剽窃」を防ぎ、SFC小論文で高得点をとるためには…

すでにいくつか答えを書いていますが、意外と簡単です。

ポイント
・パラグラフ・ライティングで書く(「主張」と「引用」は明示的に分かれる)
・資料の内容を書く場合でも、自分の言葉でまとめる
・引用元の資料番号は明記する

この3点を押さえておけば大丈夫です。

とはいえ、こうした書き方(パラグラフ・ライティング)に慣れるには時間が必要です。私が講義で教えている限りで、早い方なら1か月半ぐらい、通常は3か月ぐらいかかります。ぜひ、早いうちから準備をしてみてください。

終わりに

いろは塾にきてくれている仮面浪人生の子が、「いろは塾の前期講義でしていた「引用や剽窃の話」を大学の授業でもしていた。」(まぁ、学問の基礎ルールですから、丁寧な大学であれば当たり前にこうした講義をしてくれます。)と教えてくれました。

そういえば、冬期講習にいらっしゃる方から、冒頭の質問をよく受ける(先生や予備校によっては、小論文のほとんどを引用で組み立てるように指導なさる方もいるようです。)ので、もっと早いうちから意識してほしいな、と思ってこうしたエントリーを作成してみました。

ぜひ、練習してみてくださいね!それでは。

今からSFC小論文対策をはじめて「間に合う」か。

この質問、面談などでも受けるのですが、なかなか難しい問題です。
今からSFC小論文対策をはじめて間に合いますか。
ツイッターDMや面談など

A:間に合う人もいれば、間に合わない人もいます。

結局、お答えは「ケースバイケース」になるんです。

[時間がかかるところ]
・論理的に設問に解答する
・算数/数学/グラフを用いた問題
・因果関係を図示する
・設問にあったアイディアを示す

大きくつまづく箇所はこれぐらいでしょうか。

論理的に設問に解答する

「時間がかかる」のもそうですが、「独学していると全く気がつかない」ことが多く、「フォーマットで書く書き方しかできない人はよく間違える」のがこの部分です。講義などであれば、比較的教えるのは簡単なのですが、文章ではなかなか教えられません。ここは。

面談で見せていただく小論文は、まずはこの部分ができていないことが多いです。ここはけっこう時間がかかります。まぁ、パラグラフ・ライティングとセットになるのですが、できる人は2,3週間でできますし、できない人は数ヶ月かかります。

算数/数学/グラフを用いた問題

できない人は年単位かかります。これは、「SFC小論文」が難しいというよりは、過去からの積み上げ科目である、算数や数学を用いた問題は、付け焼き刃で対応できないこともある、ということです。確実合格を狙いたい場合、中学数学の教科書レベルは理解したいところです。ただし、小学校4年生ぐらいからつまづいている算数に対して、数ヶ月で習熟するには無理があります。

この点に関しては正攻法というよりは、「難しい計算の問題が出たらあきらめる」ぐらいのつもりで、「パターン問題」をしっかり解けるようになっておく、ことの方が重要です。完璧を目指すと、時間がたりません。

因果関係を図示する

具体的には、総合2010や総合2017の問題なのですが、解けない方は本当に解けません。まともに教えるためには、感覚では、連続で10時間〜15時間ぐらいは講義時間が必要です。「原因」だけではなく「原因の原因」「さらにその原因」などのなぜなぜ分析の文章を見せればわかる人は、かなりの上級者で元々センスがあるんです。そういうセンスがない人は、丁寧に講義をやっていくしかないです。これを教えるだけでも1回や2回の講義だと厳しいです。さらに「正答」の判断が難しい上に、解答のバラエティもあり、自己判断が難しいです。これに関しては、失敗を繰り返すことが重要なので時間がかかります。

設問にあったアイディアを示す

これも、「完璧主義」の人はなかなかうまくできません。コツは、「最低限のアイディア」を出して、それに合わせたよい答案を作ってから、その後に「アイディアの錬成」をすることです。しかし「最低限のアイディア」を出す段階で、レベルの高いアイディアを出そうとして、「あー、このアイディアはあの部分と矛盾する」「こんなのでいいのかな?周りの人はもっとできるのでは?」と不安になってしまい、「そのアイディアを元に考えていく」というその後に必要となる部分の訓練ができずに、どんどん大事な部分を後回しにしてしまうのをよく見かけます。ある程度で止める力を身につけないとなかなか能力がのびません。

最低レベルに到達するには…

最低レベルに到達するには「設問で問われていること」にきちんと答えることが大事になります。合格者の感触では、これができれば4割は行ける、という人もいれば、これだけで7割という人もいます。個人的には5割はいける、という感じだと思います。だから、「設問に合わせて答える」をまずはやってみるべきです。(意外と難しいですし、ご自分が「できた」と思っても、こちらが添削すると、得点が低いことも多いです。)まずは、冬期講習ではこのあたりもしっかり説明しようと思います。

終わりに

実際、この時期からいちから勉強をはじめて合格する方はたくさんいらっしゃいます。だから、あきらめないでほしいです。ただ、力の強弱を意識すると、そうした合格確率を高めることができます。ぜひ、皆様が設問に丁寧に向き合うことを期待しております。

SFC小論文の過去問は何回ぐらい解けばよいのか。

独力で小論文の勉強をしていると、際限がなく、「どこまでいっても改善点」が出てくるように思えます。一体、何回ぐらい同じ小論文を書けばよいのですか?
個別でいただいたご質問とよくある質問を混ぜました

A:はやいうちは3〜5回 後半は2、3回だがケースバイケース

本来、「回数」で測るものではないのですが、見出しなのでこのような書き方をしました。

基礎習得期:完成答案を作る=問題を解く回数は3〜5回
パターン確認期:SFC小論文の出題パターンを知る=問題を解く回数は2,3回
実力確認期:自分の力で合格最低点にたどり着く=問題を解く回数は2,3回

イメージとしてはこんな感じです。

基礎習得期

完成答案を作り、完成レベルを知ることが目的です。解答ポイントを意識しながら、完成レベルの答案を最低3つは作りましょう。この段階では、まずSFC小論文の「正答」のレベルを知りましょう。そのために、何度もリライトをします。この段階は、先生がついていた方がやりやすいと思います。独学で「正答」のレベルを把握するのは難しく、凝りすぎたり、逆に簡単なレベルで終わったりするからです。目指すべき答案は満点レベルです。この時期は、完成答案を作るために3〜5回は同じ問題を解いてほしいです。なお、この時期は「基礎的な問題」かつ「幅広くパターンをカバーした問題」に取り組むべきです。総合2016や環境2015、環境2017なんかもいいですね。

パターン確認期

SFC小論文は「似たような着眼点の問題」が何度も出てきます。そうした出題パターンの「幅」を知ることが重要になります。そのためには、「出題パターン」と「完成レベル」を把握している必要があります。出題パターンを知らなければ、「幅」もわかるわけがないからです。つまり、基礎習得期で、出題パターンを学習していないと、出題パターン確認期を活かせないことになります。出題パターンの「幅」を知る時期ですので、完全な完成答案を目指す必要はありません。「よくある出題パターン」に対して、合格最低点をとるレベルの答案を積み重ねましょう。完成度はそこまで高くなくてよいので、この時期は、合格レベルの答案を作るために2,3回は同じ問題を解いてほしいです。なお、この時期は「癖のあるパターン」の問題を解くとよいです。環境2018,総合2017,総合2015などですね。

実力確認期

最後は、実際に確実に合格点をとれるかどうかを確認するために、普通の問題を解きましょう。このときは、1回目で合格最低点を目指します。(というよりは、できるだけ高得点を目指す感じです)はじめのうちは地震がなければ、基礎習得期の問題を1、2問解いてみてもかまわないです。あとはバランスのよい問題を解けば良いです。この時期は、合格レベルの答案を1回目で、完成レベルの答案にするのにあと1,2回は同じ問題を解いてほしいです。環境2016や総合2018は良問ですね。新しめの問題ということで総合2019や環境2019もいいと思います。

終わりに

面談をしていて、気になるのは多くの人が気にするのは、環境2018:物語問題、総合2017:因果関係、総合2015:指標問題なのですが、そういう方の書いた基礎習得期の問題はだいたい合格最低点以下なんですよね。基礎から確実に固めていきましょう!

問題発見・解決のメガネについて(価値観と実効/実行可能性)

いろは塾(夏期講習)動画講義に関して、ご質問を受けた内容が面白かったので、ブログの中でも再掲します。
「政策に対し実効可能性がないと反論しようとしているが、実際は価値観に反論していることがある」とは具体的にはどういう状況か?
ツイッターのDMの内容を一部加工
というご質問です。

問題発見・解決を考えるのによい話題だと思います。

身近な例

どうせ人間いつか死んじゃうんだし、自殺防止ポスターなんて意味ないよ。

に類似した反論ってときどき見たりしませんか?選挙などでも時々見ますよね。

これは、「実効可能性」に反論しているようにも見えますが、実際は「問題発見」の部分に対する反論なんです。問題発見は、1ページで把握する「総合政策的アプローチ」に記載している通り、

①価値観を設定する。
②①に基づいて、現在が「悪い状態」であることを示す。

の2つのステップからなります。上で挙げた例文は、この①のステップに該当します。

つまり、通常「自殺するのは悪いことだ」という価値観があるのに対し、「人間はいずれ死ぬ。自殺しようとも自殺しまいともそのうち死ぬ。だから、自殺するのは悪いことではない(≒自殺問題に取り組むのは無意味だ)」という価値観の設定をしていることになります。

これは「自殺防止ポスター」の効果があるかないか、という判断ではなく、「自殺防止」に対する施策そのもの全てに対する反論になっていますよね。SFCの問題発見・解決を考えるときに、「解決策」に対する反論をしているのか、それとも「問題自体に意味がない」という反論をしているのか、は明確に区別して考える必要があります。

ポスターを見ても自殺したい人の気持ちなんて変わらないんだし、自殺防止ポスターなんて意味ないよ

これが「実効可能性」に対する反論です。1ページで把握する「総合政策的アプローチ」に記載している⑤実効可能生の検討:④の解決策が「実際に効果があるかどうか」を検証するのステップに該当します。

見分け方としては簡単で、「解決策そのものに反論しているかどうか」ということを気にすればいいだけです。

ややこしい例

日常生活では、これに似た状況に頻繁に遭遇します。中でも、注意してほしいのは、

これからの時代は貧困問題よりも環境問題に注目すべきだ。だから貧困問題には取り組むことは意味がない。

というタイプの反論です。

これは、ある意味で「価値観の設定」をしているのですが、実際は「実効(行)可能性の検討」にも近い。というか、反論にもなっていない、というべきかもしれませんね。

目の前に「貧困問題」と「環境問題」の2つ(以上)の問題がある場合、かつ、その両方に同時に取り組めない場合、優先順位を設定して取り組む必要があります。「これからの時代は貧困問題よりも環境問題に注目すべきだ。」は、「どちらが重要か」を論じているので、「価値観の設定」です。そして、その価値観の設定により、「同時に取り組めない問題」のうち1つに限定します。しかし、1つ目の「環境問題」について論じ終わったあとにも、まだ「貧困問題が問題」なのであれば、当然、「環境問題」について論じたあとに、「貧困問題」を論じればいいわけです。だって、問題なんだから。

一方で、現実には、問題に取り組むときには、「費用」がかかります。この「費用」は「お金」と考えてもいいですし、「人材」や「時間」かもしれません。そして、世の中は問題だらけです。全ての問題を解決しきることは不可能に見えます。したがって、優先順位を設定したあとには、「一部が使用された『費用』」が残ります。そして、次にくる「貧困問題」は、その「残りの費用」で取り組まなければいけません。費用が少なければ、実行できる政策は限られるので、効果が薄いかもしれません(実効可能性がない)。あるいは、そもそも政策自体を実行できない(実行可能性がない)かもしれません。環境問題に費用を使い切ってしまったからです。そこまで考えると、

これからの時代は貧困問題よりも環境問題に注目すべきだ。だから貧困問題には取り組むことは意味がない。

は、実効(行)可能性の検討をした結果の結論と言えるでしょう。

注意してほしいのは、この反論は「貧困問題の重要性」に関しては全く触れていないということです。上のように反論したところで、そのことは「貧困は問題ではない」と主張したわけではない。つまりは、問題発見のステップで反論したわけではないのです。あくまで問題は問題のまま残されている。ただし、それよりももっと大事な問題があったというだけのことです。

問題発見・解決は日常生活でも常に考えられる

SFCの理念である問題発見・解決に関しては、普段から考えることは可能です。

選挙のようなフォーマルなものでもいいですし、日常生活のちょっとしたニュースでもいいです。ぜひ「問題発見・解決のメガネ」をかけて見る力を養ってください。SFC小論文の設問も全て総合政策的アプローチのステップのどれか、あるいは、複数について問うているので、この「問題発見・解決のメガネ」をかけているとすごく便利です。

ぜひ、このメガネをかけられるようにしてください。それでは!

SFC過去問を25年分もしなくてよい理由…

去年、SFCの過去問を25年分勉強したんですが合格しませんでした…どうすればいいですか?

ツイッターとEmailでのご質問を要約…
ここのところ、3回連続で(AOをのぞけば)いただいている質問がこのご質問です…。

SFCの過去問を古い分まで勉強するのが流行ってるんでしょうか?

SFCで求められる適性:数的判断力

さて、SFCの小論文では数的判断力(数字を使って考える力)が求められます。

では、過去問25年分というのがどういう分量か考えてみましょう。

過去問25年分×2学部=50問

これだけの過去問があります。毎日1問解いたところで、1か月半以上かかります。身近な数字と比べて考えてみましょう。

1年間=約52週間

ですよね。

実際には、SFC入試は2月の中頃にありますので、ここから6週間分ひいてしまいましょうか。

4月から勉強した場合の学習可能週数
52週-6週(2月後半と3月まるまる)=46週

そうです。過去問を25年度分解くというのは、仮に4月からスタートしたとしても、

1週間に1問以上のハイペースで解く

ぐらいのペースなんです。このペースが「現実的かどうか」を考えればいいだけです。

もちろん「全てをSFCに賭ける」という人はこれぐらいやってもいいでしょう。ただし、ほとんどの受験生にとっては、これだけの問題を解くのはハイペースすぎます。「ハイペースである」=「中途半端な学習に終わってしまう」ということです。SFC入試が単なる知識勝負であれば、過去問を遡りまくればよいのですが、実質のところそうではありません。むしろ、「きちんと理解するまで解く」ことが求められます。そうなると、1週間に1問はハイペースすぎるでしょう。それに4月の第1週に「仮に」1問完成させたとしても、試験前まで同じ問題はもう解かないことになります。4月の第1週にやったものを試験前まで覚えていられるでしょうか。普通はノーだと思います。

同じ問題を丁寧に解こう

SFC合格のために、過去問を多く遡るのは得策とは言えません。「おかぴ様」の合格体験記のように同じ問題を繰り返している人だって合格しています。確かに「たくさんやった方が不安は解消」した気になりますが、適性が身につくかどうかは別問題です。

大事なのは「問題を解くこと」を通じて「SFCが求めている適性」を知ることです。たくさん解くことに意味はありません。解いた数で満足してはいけないです。数的判断力がある方であれば「え?過去問を25年度分するってことは、50問も解くんだよね」と計算して、その「おかしさ」に気づくことができます。

過去問にじっくり取り組むことで適性を磨いていきましょう。