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2013年03月

総合政策学部理念(精読)

「精読」と呼ばれる読み方があります。大学受験では、英文解釈などでよく用いられる言葉です。二つほど定義を引用してみますと、
精読 正確に理解して記憶に残るような読み方で、情報を分析しインプットするための読みである。
(wikipedia「速読」より引用)
精読  細かいところまで、ていねいに読むこと。
(デジタル大辞泉)
いずれにせよ、「細かく理解すること」が重要になる読み方の方法のひとつです。SFCの小論文入試本番で資料文を全て精読すると破綻します。けれども、「精読」という読み方を体験しておくことは重要です。

今回は、SFCのホームページから総合政策学部の理念を引用し、精読したいと思います。精読は、ある視点から見ると、その人の過去の知識や経験と筆者の文章を組み合わせた結果から自分を変えていくという類いの文章の読み方です。だから、精読を行う読み手の価値観があらわれてきます。これが読み方の「答え」だ、と思うのではなく、思考の連鎖を楽しんでみてください。
問題解決のプロフェッショナルを育てる
総合政策学部は、21世紀の世界の問題を発見し、問題を解決して社会を先導する「問題解決のプロフェッショナル」を育成します。いま世界は環境、エネルギー、格差拡大、戦争、民族・宗教対立などひとつの学問領域だけでは解決不可能な問題に直面しています。問題解決に総合的に取り組み、新しい情報ネットワークを駆使しながら、政策立案からその実証実験、そして結果評価まで一連の政策過程を体感できる環境を提供しているのが総合政策学部です。フィールドワークやインターンシップなど、問題解決の現場体験を通じて、皆さんの学びを支援していきます。(慶應義塾大学総合政策学部ホームページより引用
問題解決の「問題解決」という言葉の意味については、2010年総合政策学部の過去問の資料文を読んでいただくのが一番です。こちらも参考にしてみてください。単なる問題(=困ったこと)解決という意味ではなく、「どういう価値観から考えて困っているのかを明確にした上で、今の悪い状態からよい状態へ状況を変更する」というのが「問題解決」です。プロフェッショナルを育てる SFCは研究者を育てることが目的ではなく、問題を解決できる人材を育てることが目的です。小論文を解く上では重要になりませんが、大学選びをする上では重要な考えです。要は「お勉強や研究をするためだけの大学ではありませんよ」ということです。
21世紀の世界の問題を発見し、ここをキーワード化すると「現代」「グローバル」「問題発見」です。「21世紀」は現代という「時間軸」を象徴する単語ですし、「世界」は単に「世界」という場所を包括する言葉ではなく、「地球全体で」という意味でも用いられています。また「問題発見」は、「何が悪いか・何がよいかという価値観を明確化し、現在が悪い状況であることを示すこと」です。「現在、世界中のいたるところで・あるいは世界全体で、起こっている事象に対して、ある価値観から考えて悪い事が起こっているということを証明し、」と言い換えるとよいでしょう。問題を解決して「問題を解決し」とは先述の通り、「悪い状態を良い状態に変更する」という意味です。SFCの理念で分かりづらい点は、同じ文章の中で「問題解決」という言葉を「単なる問題解決」と「問題発見まで含めた問題解決」に区別せずに使用していることです。「問題解決」という言葉が出てきた場合、前者か後者かを丁寧に見分けながら読んでみるとよいと思います。社会を先導する 「社会を先導する」は、少し唐突感があります。ここは、総合政策学部に固有のものではなく、慶應義塾大学の目的から理解したいところです。
之を口に言ふのみにあらず、躬行実践、以て全社会の先導者たらんことを欲するものなり
慶應義塾大学の目的から一部抜粋)
という福沢諭吉の述べた「慶應義塾大学の目的」を思い起こせばそれで十分でしょう。「問題解決のプロフェッショナル」を育成します 前文までの同格すなわち「21世紀の世界の問題を発見し、問題を解決して社会を先導する人材」=「問題解決のプロフェッショナル」と読みたいところです。「プロフェッショナル」は、原義の「その分野で生計を立てていること」だけではなく、
 ・専門的知識・技術を持っていること
 ・専門分野に対して厳しい姿勢で臨み、かつ、周囲が認める行動をしていること
 ・社会を先導する人
と理解した方がよいでしょう。
いま世界は 前述の「21世紀の世界の」の言い換えであり、ここから「世界」には「世界全体の=グローバルの」という意味が含まれていることが分かります。環境、エネルギー、格差拡大、戦争、民族・宗教対立などこの5つの例は全て「ひとつの学問領域だけでは解決不可能な問題」の個別の例です。明示されているので悩みはしませんが、この5つの例が「ひとつの学問領域だけでは解決不能かどうか」はぴんとこない人も多いと思います。「問題発見」という行為を行わないまま、解決不能かどうかという結論を出しているので曖昧になっています。「問題発見」について詳述せずに「ひとつの学問領域だけでは解決不能かどうか」を判断するのは不可能です。(理解できない場合は、ここに関しては気にしないでください。)ひとつの学問領域だけでは 2010年の小論文にて、この対義語(正確には「個別科学主義」の対義語)が「総合政策学部」の「総合」である、と述べています。
問題解決に ここは「問題発見を含む問題解決」です。総合的に取り組み、 ひとつの学問領域だけではなく、個別科学主義ではなく 新しい情報ネットワークを駆使しながら、 この理念中、唯一違和感のあるところです。「新しい情報ネットワーク」とは何なのか、ということが明示されていません。単純に「インターネット」を想起していいものかどうか…。少なくとも「インターネットを含む新しい情報ネットワーク」であれば間違いはなさそうですが…政策立案からその実証実験、そして結果評価まで一連の政策過程を 勉強の方法論としてもよく言われますが、Plan(計画)-Do(実行)-See(評価)という一連のプロセスですね。これを「政策」にもあてはめる、というわけです。何かを実行した結果を評価して次の行動につなげるというのは「サイバネティクス」という比較的新しめの科学哲学です。体感できる 2013年環境情報学部の小論文において「身体知」という考え方が出題されましたが、「体感できる」はそれに該当するでしょう。環境を提供しているのが総合政策学部です。 正確に書かれているので、正確に読み取りたいところです。「総合政策学部」は「授業」を提供しているのではなく、「環境」を提供しています。つまり、「環境」を利用するか利用しないかは、各学生に任されています。これらの、よい道具をしっかり使うかどうかの判断まで、学生にゆだねられているわけです。フィールドワークやインターンシップなど、この2つは「問題解決の現場体験」の具体例です。前文の言い換えでもあるため、「問題解決に総合的に取り組み、新しい情報ネットワークを駆使しながら、政策立案からその実証実験、そして結果評価まで一連の政策過程を体感できる環境」=「フィールドワークやインターンシップなど」=「問題解決の現場体験」です。問題解決の現場体験を通じて、ちなみに、ここでいう「問題解決」は「問題発見を含む問題解決」ですね。皆さんの学びを支援していきます。ここも前文の言い換えとして読みましょう。「体感できる 環境を提供している」=「学びを支援していきます」です。結局、SFCは「環境提供」しかできません。ここは、「大学選び」の際にはかなり重要です。

さて、「総合政策学部の理念」はいかがでしたでしょうか。

サイバネティクス

本番小論文で出てきてもびくっとしないように紹介しておきます。一番、単純な理解の仕方は「フィードバック」=「出てきた結果を次の行動に反映させる」が「サイバネティクス」である、という理解のしかたです。ほとんどの場合、これだけ理解をしていれば十分です。もう少し興味を持った場合は、松岡正剛さんの千夜千冊のページや、原典である「ウィーナー サイバネティックス――動物と機械における制御と通信 (岩波文庫)(理系向け)」や「人間機械論―人間の人間的な利用(文系向け)」を読んでみてください。損はしません。骨のある本なので、入試本番までに読み終わらなくてもいいですが、読むだけの価値はあります。直前に読む類いの本ではありませんが。春休みか夏休みの課題図書にするといいと思います。

誰でも成績が伸ばせるコツ Tips集7つ!

勉強しても中々成績のびない人も多いですよね。その停滞期を乗り越えるための「あと一歩」をまとめたTips集です。

同じ問題集を『最低20回』やる!

成績が伸び悩んでいるといいながら、最初から最後まで20回やり通した問題集がない人は多いです。どの教科でもベースとする参考書は「20回」はやったほうがいいです。20回でも少ないぐらいなので、最低20回やりましょう。

「とにかく有名校に受かりたい!!」ごめんなさい、こんなダメダメ回答しかできません…。

ご質問ありがとうございます。いろいろ悩みましたが、思うところを書かせていただきます。
①慶應のSFC以外の学部の小論文も読書は必要ありませんか?
②現代文の参考書は板野のゴロゴパターンと中野の現代文読解の基礎講義のどちらがおすすめでしょうか?
③慶應に私立専願の世界史選択で受験するとしたらSFCも含めてどの学部が一番合格しやすいと思いますか?
個人的には国立併願者が多くて数学受験枠の大きい経済と商が専願だときつくて、法学部は偏差値が高いので文学部とSFCが狙い目だと思っているんですが。
④浪人で今から1年間英語と世界史と現代文と小論文だけに絞ってゼロ(英語は中学レベルから。他の科目も無勉)から勉強し始めて慶應の学部問わず乱れ内受験するのと、英語と現代文と小論文に絞って慶應はSFCだけ受験するのと、英語・国語・政経で早稲田を学部問わず乱れ内受験するのはどれが一番合格する可能性が高いでしょうか?
おそらくは、現役時代はそんなにがんばらず、浪人になったけれども、浪人したからにはいい大学に行きたい、といったぐらいの気持ちの方からのご質問だと思います。こんな回答はおそらくは期待はされていないでしょうし、プラスにならないとお感じになるでしょうが、私がこのご質問を読んで感じたのは「もう少し、落ち着いて考えてみません?」でした。

「いい大学に入りたい。」この気持ちは否定しません。けれども、「いい大学に入る」ためには、「いい大学に入る実力を持った人」でなければなりません。そのためには、入試科目についてまんべんなくレベルが高い状態にするか、一部の科目は超人的で、他の科目はそこそこぐらいのレベルには持っていかなければなりません。ご投稿いただいた方は「勉強のしかた」そのものに指針がないように見えます。もう勉強のしかたがだいたい分かっていて、科目さえ指定して半年時間をかければ偏差値60ぐらいはいくだろう、という感じには見えません。そういう方に、いくら「受かりやすい」「受かりにくい」の話をしても、合格確率は高くならないと思います。

だから、まず「勉強のしかた」について考えてみてください。そしてついでに「大学で何を学びたいか」を1日5分でいいので考えてみてください。学習心理学では当たり前の知見ですが、「モチベーションがある方が学習効果が高い」です。「いい大学に受かりたい」が本気でモチベーションになればいいですが、それが「勉強めんどくさいなぁ」に負けてしまうぐらいの気持ちであればモチベーションになりえません。だから、「大学で学びたい事」について考えてそのために勉強する、と思ってください。それが早道です。(あ、ちなみに「慶應・早稲田に入って女の子受けがよくなる」ということが強いモチベーションになるのであれば、それでもかまいません。要は「勉強したくない」に打ち勝てるモチベーションが必要なのです。)

ゴールデンウィークまでは英語や国語の力を磨く事に集中してみてはいかがでしょうか。
(同じ問題を最低20回は繰り返してくださいね。)

ちなみにお答えは、
①読書しないと落ちる小論文は原則ありません。読解力や論理力の方が重要です。そのための方法として読書はひとつの手段です。もちろん、課題図書が出ている場合は別ですが。
②現代文が不得意な方は板野さんのいう通りにチェックをするのが早道かと思います。別にどの方の本でも構いませんが、同じ先生の書いていることをしっかり守って問題集を10週ぐらいしてみてください。
③よくわかりません。日東駒専クラスでも受かってしまうのがSFCなので実質最低ランクなのであればSFCを第一志望にするのもありです。ただし、東大A判定でも落ちるのがSFCです。基本は偏差値で判断するのがオーソドックスです。
普通は勉強しやすいのは政経です。ただし、政経はつぶしがきかないのでネットですすめるのは世界史でしょうか…。世界史で早稲田・慶應両方出すのを目的にしてはいかがでしょうか…。合格確率60%以上の試験を2つ受けるだけで理論上、どれかに受かる確率は84%となります。いずれにせよ、英語と現代文を先に勉強した方がいいと思います。

よくある質問

SFC小論文について

SFC小論文のためには読書をしなければいけませんか?
時間配分について
過去問を解くのに時間が6時間かかってしまう
どの問題にも3ステップを埋め込む必要があるか。
資料文をどう読むか。
合格最低点について
過去問の利用方法
書くネタなどはどのように身につけるか
ご回答:資料文の答案への組み込み方について

SFC英語について

英語6割程度であと40日程度…。
SFCは英語ができれば合格できるか?
SFC入試とその対策

SFCとICU

SFCとICUのどちらが受かりやすいのか

合格コメント2013(7)元浪人生 様

1:(可能ならば)合格した学部

総合政策学部です。環境情報学部は受けてません。

2:小論文を書くときに気をつけたこと

問題文に論理性のみを見るとの主旨が書かれていたのでその通りに書きました。
現代文の要約問題に近い感覚で、例年と比べると実力がそのまま反映されるものだったと思います。

3:参考にした本

数学は『大学への数学』にお世話になりました。
小論文の対策は特にしていません。読書はよくしていましたが。

4:来年受験する方へのアドバイス

たまたま見かけたブログなので「総合政策的アプローチ」にはコメントしませんが、少なくとも2013年度の小論文は独創的なアイデアを求める問題ではありませんでした。
SFCの小論文は200点と学科と同じ配点なので、どうしても変わったことを書かないと合格できないのか?と思う人がいるかもしれませんが、まずは学科で満点を取ることを考えましょう。
特に英語は超長文にもかかわらず、帰国子女が多く受けるSFCでは満点が多いです。
数学はかなり簡単なのでこちらも満点が多い。
小論文の方は普段現代文や本を読んでいれば合格点に届くものだと思っています。
まずは学科で9割を取ることを目標にしてみてください。

当ブログからのコメント

合格おめでとうございます。&ご投稿ありがとうございます。
合格した学部 総合政策学部です。環境情報学部は受けてません。
個人的には、SFC第1志望の学生は、総合政策学部・環境情報学部の両学部を受けることをお勧めしています。国立や他大とのスケジュールの都合上、1学部しか受けられない場合は、もちろん片方の学部だけでよいですが。両方とも入試形態は酷似していますし、入学後も両学部にはほとんど差がありません。(いま、SFCガイドのp47-p48を確認すると、4年間で60近く受ける授業のうち、3つ分の授業しか違いはありません。)ぜひ、第1志望の方は両学部を受けてください。
参考にした本 数学は『大学への数学』にお世話になりました。 小論文の対策は特にしていません。読書はよくしていましたが。
大学への数学は、東京出版の「大数(だいすう)」なのか、研文出版の「黒大数(くろだいすう)」
なのか、は分かりませんが、いずれもよい本ですね。個人的には両方ともみっちりやればSFCのみならず日本のほとんどの大学の数学の問題で優位に立てると思います。研文出版の「大学への数学」は冊数が限定的なので問題ないですが、東京出版の「大学への数学」は様々な本が出ているので要注意です(基本的に、どれを選んでもSFCではオーバーワークだと思います。1対1対応の演習と新数学スタンダード演習で十分ではないかと…新数学演習はもはや趣味の世界ですし…)。

「読書」はSFC小論文の合格の決め手になるかはわかりませんが、きちんと読めていれば「十分条件」にはなるんだと思います。

来年受験する方へのアドバイス まずは学科で満点を取ることを考えましょう。 特に英語は超長文にもかかわらず、帰国子女が多く受けるSFCでは満点が多いです。 数学はかなり簡単なのでこちらも満点が多い。 小論文の方は普段現代文や本を読んでいれば合格点に届くものだと思っています。 まずは学科で9割を取ることを目標にしてみてください。
学科試験はできる人には簡単な問題が多いんですよね。私は合格するためには過去問7割で十分だと思っていますが、いずれにせよ「学科試験はできるひとはできるのでさっさと最低点をクリアするレベルに達すること」が重要だと思います。

小論文については、「論理的に読む・書く」は現代文で鍛えて、SFC特有のポイントを別途鍛えるのが合格への早道だと思います。その方法が単なる「読書」かどうかは別にして…。「読書」で鍛えられる内容のうち、「何がSFCに重要で、何がSFCに不要なのか」を考えないと、「小説を読みまくったけど落ちました」ということがあるかもしれません。「読書」が必須条件だとして、「何冊」「どんな本」を読んだ方がよいのか…は永遠の課題ですね。ちなみに、私は読書はそこそこでいいと思っています。せいぜい数冊で…。私自身が本を好きなのでいろいろ紹介したりはしますが。
(今年の総合政策学部は東大・京大受験生で二次対策で国語をしっかりしている人であれば受かりやすかったと思います。)

合格コメント2013(6)慶 様

合格おめでとうございます。慶様からです。

合格した学部

総合政策学部、環境情報学部

小論文を書くときに気をつけたこと

まず、書ききること。そして総合政策アプローチを意識すること。最後に出来れば人が思いつかないことを書くこと。

参考にした本

小論文・・・小論文を学ぶ、SFCの過去問6年分、ソーシャルデザイン (アイデアインク)←SFC的な考えを身につけるならかなり役立ちます。
SFCオープンキャンパスの模擬授業の動画←2012年はグローバリゼーションの授業で小論文もグローバリゼーションでした。2013年は地方自治の授業で小論文で少し地方分権が出ました。(本ではないですが笑)
英語・・・ドラゴン・イングリッシュ必修英単語1000 (講談社の学習参考書)←レベルの高い1000語です。10周し、隅から隅まで覚えたらSFCでも7割は切りません。

来年受験する方へのアドバイス


英語は所詮足切りするためだけです。勝負は小論文。SFCヲタになり、自分こそSFCに行くべきなんだ!と思ってください。自分こそSFCに行き、日本を変えるんだ!と私は思っていました。


#アイデアインクや星海社新書など最近話題の出版社の本は何かと役に立ちますよね。東大式 世界を変えるイノベーションのつくりかたも、アイデア系の本としてはいいと思います。速効性はないですが…。今の時期から読み始めるにはちょうどいいかと…。

悩みますよね…!「SFC」「ICU」どっちが受かりやすい?

SFCとICUについて
SFCかICUを第一志望にしようと思っているのですが、SFCとICUではどちらが受かりやすいですか? SFCは小論、ICUは英語以外が特殊で対策がしづらいイメージがあるのですが、合格するには地頭の良さは必要なんでしょうか?また、どちらの大学の合格がより地頭が必要ですか? ICUは英語と現代文だけ勉強すれば良いのでしょうか?
(当ブログコメント欄より抜粋)

ご質問ありがとうございます。(非常に難しいご質問なので解答に悩んでしまいました。)いただいたご質問にストレートにお答えすると、
SFCとICUではどちらが受かりやすいですか?
SFCです。一番の理由は科目の少なさです。二番目の理由は、記念受験がICUより多く実質の倍率は低くなるためです。
SFCは小論、ICUは英語以外が特殊で対策がしづらいイメージがあるのですが、合格するには地頭の良さは必要なんでしょうか?
両方です…と、お答えしておきます。あえていえば、「地頭の良さ」って何?と考える方向の地頭がある人はSFC向き。そうでなければ、ICU向きです。
また、どちらの大学の合格がより地頭が必要ですか?
「地頭の良さ」とは何かが難しいですが、いわゆる知能指数が高くないと合格しづらいのはICUです。
ICUは英語と現代文だけ勉強すれば良いのでしょうか?
いいえ、ちがいます。ICUは、基本4教科の試験と思ったほうがいいです。英語・国語・数学・社会or理科の選択制です。

          *

ここまでは、ご質問へのお答えです。ただし、ほんとうに大学のことをちゃんと考えるのであれば、次のことを悩んでみてください。

現役生でしたら…まずは進路研究・大学研究を…

文系・理系の両方の勉強をしたい方は基本はICUです。

成績や得意科目を気にせずに考えた場合、「文系・理系の両方の勉強をしたい方」は基本的にICUが向いています。ICUで出来ない文系の分野はほぼなくて、理系の分野では「工学分野」以外はたいていが学べます。一方で、SFCは文系・理系に関係なく幅広い分野に専門家がいるだけです。特に、主眼を問題解決においているためSFCは「工学」に軸をおく理系分野は強いです。つまり、文系・理系の両方を学びたい人が体系的に学ぶためにはSFCは不向きです。一方で、ICUは幅広い一般教養を学ぶためのカリキュラムになっています。だから、絶対SFCという文系・理系双方に興味がある人以外はSFCは向いていません。

早稲田SILS・法政GIS・国際教養大学AIU

他にもいろいろいい大学があります。メジャーなところでは、早稲田SILS法政GISです。特に法政GISは評判がよいですね。さらには、最近よく名前をみかける国際教養大学。もし私がいま次に大学を選ぶならば国際基督教大学(ICU)か国際教養大学(AIU)にします。文理融合系の大学に興味があればこのあたりの大学も見てみてはいかがでしょうか。私自身が各校の雰囲気を知っているわけではないので、全てをうまく勧められませんが、理念やカリキュラムは国際教養大学が一番しっかりしていて、次にICUか、法政GIS、少し遅れて早稲田SILSといった感じでしょうか(私見)です。

ちょっと勉強に自信がない人はSFCで…

但し、このリベラルアーツ系の大学は、やはり人気校がおおいので偏差値も高いです。その中で言えば、SFCは狙いめです。学科は基本的に1科目ですので…。「正直MARCHクラスでもきついかも…」という方は、ばくち的に一年間英語を勉強してみればSFCは合格の芽があると思います。ただ、法政GISも二科目入試ですので、勉強はしやすいです。でも、「法政」だと所詮MARCHじゃん、というのであればSFCを受けるのもあり、だとは思いますが…。そういう方はSFCで活躍できないかもしれません。

浪人生ならセンター対策を中心にICUを軸に勉強しましょう。

現役生ならSFC一本に絞って他は英語と小論文or現代文で併願できる大学(例えば、青山学院大学の総合文化政策)のみを受けるのもありですが、浪人生であれば少し幅を広げて、ICU対策をしましょう。ICU対策で一番いいのはBUCHOのICUオンラインレクチャーでしょう。システムもすばらしいですし、問題の充実度合いもいい、日本のどこに住んでいても受けられます。但し、基礎スキルとして「センター8〜9割」ぐらいとる力がほしいので、夏休みまでは「センター試験」対策中心に幅広く4教科勉強します。(残念ながら、ICUのセンター入試はなくなりそうなので、ICU合格に直結するわけではありませんが…。)そしてあいまをみてオンラインレクチャーをやるとよいと思います。(いずれにせよ、夏休み終わるぐらいまでに芽が出なければ科目を絞る必要はありますが…。)

おそらくはご質問いただいた方は、現役生かと思いますので、まずは大学選びからしてみましょう。

いくつか大学紹介の本でおもしろいものを…。

○東京理科大の基礎工学部は1年生の間、北海道で寮生活をします。小説形式のフィクションなので、参考にならないかもしれませんが、雰囲気は出ています。

○国際教養大学を説明した本です。学長の熱い気持ちが伝わってきます。これを読んでからホームページでカリキュラムを見てみると、本気度が伝わってきます。ただし本当に学びにいく「大学」です。

○異端の系譜というSFCを紹介した本です。読んでみればどういう歴史的経緯があったのか、ということや、社会からの評判はある程度分かります。読んでみるのも一興かと…。個人的にはORFにいったほうがいいかと…。田中章義という歌人(短歌を書く人)でSFC一期生が書いたSFC紹介本があるらしいんですが、こちらは私は読んだことありません。田中章義さんの短歌はきれいなんですけどね。


いずれにせよ、勉強しながら悩んでみてください。またご質問お待ちしています。大学は一度実際にいってみるとおもしろいですよ。さっと見学するのはどこの大学でもそんなに難しくないです。ICUのキャンパスは好みです。SFCよりも教会がすてきですし…。

合格コメント2013(5)kew 様

kew様からです。

合格した学部

総合政策の方には受かりました。

小論文を書くときに気をつけたこと

小論文を書くときに気をつけたこと:なるべく具体的に書くこと。自分の思考はよく飛ぶので、主題から外れないようにすること。

参考にした本

小論文は、「小論文を学ぶ―知の構築のために」と駿台のテキスト。「小論文を学ぶ」は批判的に読むべき。納得出来ないことも多い。
英語は駿台のSレベルのテキスト・伊藤和夫ほぼすべて・DUO・鉄緑会東大単語・東大、一橋英語十五カ年
これと平行して、大学で勉強したいと考える分野の本と岩波新書等を計30冊ほど読んでいました。
具体的にはムハマド・ユヌス、小室直樹、ロバート・ライシュ等です。

来年受験する方へのアドバイス

基本的には勉強法は「スーパーエリートの受験術―キミにもできる」を参考に、忘却曲線を意識して、同じ参考書を何回も回しました。「スーパーエリートの受験術」は国会図書館等をうまく利用して手に入れました。
英語は受験2ヶ月前からは毎日両学部の過去問10年分に目を通してました。
小論文は基本的には書くというよりかは、本を読んで新しい考え方を取り入れていくつもりで、本のまとめを書いてました。

合格コメント2013(4)質問した者 様

質問した者様からです。

合格した学部

総合政策学部

小論文を書くときに気をつけたこと

最初の15分は大問1、2の小問を解きながら設問分析・パラグラフリーディング(各パラグラフのトピックセンテンスだけを読み取っていく方法)によって各組の要点の把握に徹しました。
そこで解答の方向性を決め、1500字を分割し、A組の批判を200文字、B組の批判を200文字…と決めて、偏りがないように字数配分しました。
あとは、こちらのブログを信じて「自分は総合政策的アプローチを使いこなせる人間だ」ということを採点官に訴える文章を書ければOKです。

例えば、ぼくはA組の「日本人の自信の回復」に対して、実行方法が不明瞭で、その実効が日本経済の増進に役立つとは思えない、そもそも日本経済に改善する問題点があるのか…など批判的に書きつつ(同様にB組やC組も批判して)、21世紀は国家<個人・共同体の時代という観点(D組の意見)から、「地域」を「ネットワーク」を介して「都市」と繋がり、相互作用しながら新しいイノベーションを生み出すシステムが日本に必要だ、といった内容を書きました。あくまで設問に則った文章を書くことが大事だと思います。

話が脱線しますが、批判的なロジックの好例として、エクストラポレーションを知ってほしいです。外挿法とも言い、ネットで閲覧できる伊藤計劃の「エクストラポレーション礼賛」が秀逸なので是非とも一度目を通しておくことをお勧めします。

参考にした本

小論文対策というより、ただの趣味で読んでいたのは池上彰の「知らないと恥をかく世界の大問題」です。21世紀以降の政治経済に興味がある人、知っておきたい人が気晴らしに読むのに最適です。

あとぼくの場合は、趣味で読んでいた社会派ブログがたいへん役に立ちました。「楽しく学べる」という点で社会派ブログは有効です。いちおう参考に挙げておくと、
・内田樹の研究室
http://blog.tatsuru.com/
・デマこいてんじゃねえ!
http://d.hatena.ne.jp/Rootport/touch
・長文スペース
http://d.hatena.ne.jp/dokai3/
・Chikirinの日記
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/
・日々の人生学
http://nakasan.cocolog-tnc.com/jinsei/

・404 Blog Not Found
http://blog.livedoor.jp/dankogai/lite/

※はてぶ(はてなブックマーク)は読み返したいエントリを整理するのに便利です。暇なとき、気晴らししたいときに毎日読んでいると、文章リテラシーはかなり付くと思います。

ただ言えることは、SFC小論文対策のために無理して本を読む必要はないです。
小論文を学ぶ―知の構築のために」を勧める人が多いようですが、現代文のような堅物の文章ばかり読んでいると疲れるし、SFC小論文は独特なので、過去問に慣れることを優先すべきです。
勿論、受験科目に「倫理・政治経済」がある人や日頃から新聞やニュース、社会派ブログに触れている人は確かに有利かもしれません。しかしSFC合格の必要条件ではありません。余裕がある人だけでいいと思います。

来年受験する方へのアドバイス

試験場は体育館並みに大きな講義室でした。周りが全員ライバルで、この中の6人中1しか受からないと思うと凹みますが、解答用紙の回収中などを見ていると、全く書けていない/半分くらいしか書けていない人などもけっこういました。慶應といえど倍率ほど難易度は高くないと思います。

ところで、ぼくは本番の数学でマークミスをしました。解答欄の分母と分子を逆に書いてしまい(しかも全部)、20点以上は確実に失ったことに、昼休み中、後悔と絶望感に苛まれ「明日の環境情報を頑張ろ…」などと弱音を吐いていました。だから、というのも変ですが試験中は焦らず慎重にマークしましょう。

さて、ぼくはSFCを併願で受けました。ですから慶應の上位学部や旧帝大志望でSFCを併願しようと考えている方へのアドバイスをします。
まず併願の方はSFC小論文の対策にほとんど時間が取れないと思います。ぼくも両学部の過去問を2、3年分解いただけでしたが、きちんと合格できました。月並みな言葉ですが、こちらのブログで「SFC小論文の書き方」を知ることが合格への最短ルートだと思います。書く内容や知識も大事です。しかし、それだけで合格点に届くとは思えません。やはりSFC小論文にはSFC小論文の作法があります。その作法を学ぶのに過去問を解くのが最もコスパがいいです。ですから過去問はやってください。過去問を解くのは合格最低点をとる最低条件だと思います。そして合格率をあげたいという人は、こちらのブログを活用することをお勧めします。SFC小論文は真剣に挑むとクソむずい問題ですが、満点を取る必要はないのだから、フラットな気持ちで挑戦すればいいと思います。

長文失礼しました。少しでも今後の受験生のお役に立てれば何よりです。

合格コメント2013(3)(*´ω`*)感謝してます 様

(*´ω`*)感謝してます 様からです。

合格した学部

総合政策学部と環境情報学部

小論文を書くときに気をつけたこと

"総合政策的アプローチ"にどうアプローチするか

参考にした本

日本の論点小論文これだけ!―短大・推薦入試から難関校受験まで

来年受験する方へのアドバイス

英語は、過去十年の出題単語すべて覚えておくぐらいの勢いで行けばオッケー。小論はその、総合政策的アプローチの仕方を理解することが重要。

コメント
自分の合格可能性がわからずに自信をなくしていたときにこのブログを拝見しました。試験一ヶ月前に英語はだいたい初見で七割とれるが、これから一ヶ月間どう勉強すればいいかという趣旨のコメントをさせていただき、そのお答えが自信になり頑張れました。

ほんとうにありがとうございました。

英語の、解答もしお分かりになりしだいアップお願いします

***
英語の解答は…プロの予備校の先生にお任せします(汗)。合格点に届く解答は作れると思うんですが、満点は無理です…。

なんとなくこういう本をオススメしたくなりました。もう少し長い目というか、長い期間で考えたほうが絶対に楽しい!と思います。水木しげるさんは「ゲゲゲの鬼太郎」等妖怪系の漫画やアニメで有名ですね。このかたの主に幼少期〜壮年期の思いを綴った本です。このいい加減さは結構見習いたくなります。