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2015年06月

SFCオープンキャンパスの申し込みは7/7から!!

(スケジュールが変わったようなので再投稿)

今回のオープンキャンパスは、
 ・一般入試「情報」参考試験
が実施されます!!

オープンキャンパスは、
事前申し込み制なので、7/7 朝10時から申し込んでくださいね。

2015年 総合政策学部 小論文詳説

慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学部では、2014年度からの新カリキュラムで「データサイエンス」を、「言語コミュニケーション」「情報技術」「ウェルネス」と並び必須の履修科目と位置づけています。この背景として、現代社会では、様々なデータを収集・分析し意思決定することで、証拠に基づく問題発見・解決の能力を身につけることが、今まで以上に重要視されていることが挙げられます。
 両学部のデータサイエンス教育では、学生が自分自身でデータを上手に集めて適切に分析し、様々な意思決定ができるようになることを目指しています。ここでいうデータには、数値だけではなく、文字や映像・音なども含みます。

精読

慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学部では、2014年度からの新カリキュラムで「データサイエンス」を、「言語コミュニケーション」「情報技術」「ウェルネス」と並び必須の履修科目と位置づけています。
まず、この一文です。

○○では、「データサイエンス」を、△△△と並び必須の履修科目と位置づけています。

という文章の構造になっています。したがって、この一文で注目させたいのは「データサイエンスが必須の履修科目だ」ということです。
この背景として、現代社会では、様々なデータを収集・分析し意思決定することで、証拠に基づく問題発見・解決の能力を身につけることが、今まで以上に重要視されていることが挙げられます。
このブログでは何度も述べていますが、「論理」とは「筋道」であり、「二つ以上の命題の関係性」です。つまり、この場合は、前の「データサイエンスが必須の履修科目だ」という「命題」と、次の文章の関係性を意識しながら読むことが論理的に読むということです。

ここでは
「この背景として」
と書いてありますので、「前の文章」と「後ろの文章」は、

・前の文章 ... 主張
・後の文章...主張の背景(理由といっても可)

という関係になっています。「この」と指示語で直前の内容を受けていることからも、「前の内容」と「後ろの内容」が直接的に関係があるということが分かります。

この背景として、○○では、「様々なデータを収集・分析し意思決定すること」で、「証拠に基づく問題発見・解決の能力」を身につけることが、重要視されていることが挙げられます。

ここで「様々なデータを収集・分析し意思決定すること」は「データサイエンス」といってよいでしょう。(理由は後述します。)つまり、「データサイエンスに基づく問題発見・解決の能力を身につけることが重要だから」がこの背景です。
 両学部のデータサイエンス教育では、学生が自分自身でデータを上手に集めて適切に分析し、様々な意思決定ができるようになることを目指しています。
これは、

「両学部のデータサイエンス教育の目指すもの」は「学生が自分自身でデータを上手に集めて適切に分析し、様々な意思決定ができるようになること」

と言い換えられます。また、この「両学部のデータサイエンス教育の目指すもの」は「様々なデータを収集・分析し意思決定すること」と言い換えられそうですね。「学生が自分自身でデータを上手に集めて適切に分析し、様々な意思決定ができるようになること」と「様々なデータを収集・分析し意思決定すること」はほとんど同じことを言っていますから。

同じことをもう一度いいますが、「論理」とは「筋道」であり、「二つ以上の命題の関係性」です。前の部分とここまでの関係性を整理すると、「この背景として、現代社会では、様々なデータを収集・分析し意思決定することで、証拠に基づく問題発見・解決の能力を身につけることが、今まで以上に重要視されていることが挙げられます。」という文章から判断すると「データサイエンス(教育)を用いて、証拠に基づく問題発見・解決の能力を身につけることが、今まで以上に重要視されている」というわけです。

文章のつながりを意識してくださいね。次は「補足」の文章ですね。
ここでいうデータには、数値だけではなく、文字や映像・音なども含みます。
「データサイエンス」のデータは「数値だけではなく、文字や映像・音なども含む」という「補足」です。

こういう補足の部分は、「ここから先の文章」と関係がなければ無視してしまって構わない部分です。では、この先に進みましょう。
 現実に存在する問題を発見し解決するためには、様々な場面で意思決定が必要となります。
「問題を発見し解決するため」には、「様々な場面で」「意思決定が必要」です。これは、これまでの部分とほとんど同じことを言っています。
しばしば、将来が予見できないとか、想定外の事象が起きるなどといった不確実な状況の下で意思決定を行うことがあります。
さて、ここは「特殊化」というか「事例」というか「具体化」、とにかくこれまで「抽象的に」「あいまいに」書いていた部分を明確化しています。構造をしめしてみましょう。

様々な場面で=(しばしば)将来が予見できないとか、想定外の事象が起きるなどといった不確実な状況の下で

ですね。「前の文章」で「様々」と抽象的に、あいまいに書いていた部分を、具体的に言い換えています。もう少し端的に言い換えると、

様々な場面で=しばしば不確実な状況の下で

ですね。実際には、

「不確実な状況の下で、」=「将来が予見できない」「想定外の事象が起きる」

とさらに具体例が挙がっていることにも注意です。
「不確実さ」を数量的に表現するために確率が用いられます。
ここはある意味、文章の場面の展開に近いです。ここまでは、ずっと「データを使った様々な場面での意思決定」について書いていたのに、ここからは「不確実さ」について話題が変わりました。但し、前の部分で「不確実な状況の下で」と書いているので、つながりが全く切れたわけではありません。

とにかく話題が「不確実さ」で前後つながっていることは覚えておきましょう。
そのため確率の概念を理解することは社会科学の分野でも重要です。
このあたりはちょこっと整理しておきましょうか。

だから確率は社会科学の分野でも重要です。

と言い換えられますね。つまり、社会科学にとっても確率は大事だよ、と主張するための理由がその前の部分に書かれているんです。

あるいは「理由→主張」という構造になっています。「現実に存在する問題」を解決するためには「不確実性下の意思決定」が重要です。そして「不確実性を理解するためには、確率が用いられる」。だから、「社会科学にとっても確率は重要です」という論理です。

1:「現実に存在する問題」を解決するためには「不確実性下の意思決定」が重要
2:「不確実性を理解するためには、確率が用いられる」
→(主張)だから、社会科学には確率が重要

という形です。
そして、意思決定を支援するために、収集されたデータを分析した結果が用いられます。
「そして」という接続語でちょっとだけ話題が変わります。「意思決定」を支援する為に「データ分析結果」が必要です。と。
データの分析には、統計学を理解する必要があります。
そして「データ分析」には「統計学」が重要です。

ここは論理がはしょられています。現代文なら「ここには一文はいります」という問題になってもおかしくない部分ですね。

そのため統計の概念を理解することは社会科学の分野でも重要です。

みたいな文章ですね。

最後まとめ。若干、論理をすっ飛ばしていますが、自分でつなげてみてくださいね。
そのため確率と統計は、データサイエンスの根幹となる学問分野として位置づけられています。
同じように、これまでの内容が「理由」で「主張」が「確率と統計はデータサイエンスの根幹となる学問分野」ですね。

ここの「理由」と「主張」関係は、宿題です。わからなければ、Twitterやコメント欄で聞いてみてくださいね。
この問題は、総合政策学部で学び、研究を行う上でデータサイエンスを修得することの重要性について、みなさんに考えてもらうことを目的としています。
ここで要チェックワードが「目的」です。

問題発見・問題解決のうち、問題発見には価値観の設定が必要ですが、「目的」は価値観のひとつです。つまり、この問題では「何をもって採点基準としますか」ということが明確に書かれているのです。「総合政策学部で学び、研究を行う上でデータサイエンスを修得することの重要性について、みなさんに考えてもらうこと」が目的なのですから、そういう内容になっていることが、この問題でよい点数をとる秘訣です。
 資料1は、17世紀後半から20世紀初頭における、統計学の歴史とその時代背景を説明したものです。
 資料2は、20世紀後半以降の統計学をめぐる状況を紹介したものです。
 資料3と4は、同じ統計学者によるものです。資料3では社会学における「数量的把握」の意味について、資料4では統計学の立場から経済学などの関連した問題について、それぞれ論じられています。
 資料5と6は、太平洋戦争開戦時の意思決定とデータとの関係を論じています。資料5は太平洋戦争開戦時に国家の重要政策や物資動員の企画立案を担った当時の企画院の鈴木貞一総裁に対するインタビューです。資料6は、太平洋戦争における旧日本軍の組織としての失敗に関する学際的共同研究を行った成果をまとめたものです。
 資料7では、裁判における確率統計の誤用例が紹介されています。

 資料1〜7を読んだ上で、以下の3つの問に答えて下さい。
ここの論理的説明は割愛します。資料1〜資料7はよく読み込んでおいてください。この手の内容に書かれている「間違い」はしばしばよく見かけます。

さて、問題に進んでみます。
問1
 資料1〜7は、意思決定を行う際に、データを収集し分析することの利点およびその難しさと限界について述べています。資料1〜7のなかから重要だと思う資料を2つ挙げて、データを用いることの利点およびその難しさを、それぞれ200字以内で要約し述べて下さい。
久々、「要約問題」です。

・どれを選んでも「本質的には」採点には影響しない
・「データを用いることの利点およびその難しさ」を要約すればOK

SFCで要約問題が出てきた場合に一番大事なこと。「先に次の問題を読むこと。」です。SFC小論文では「論理的構成」が問われますので、各小問は全て関連させちゃいましょう。
問2
以下のボックスに示された社会的課題は、データを収集・分析し、意思決定することより解決可能と考えられます。
(1)生活習慣病の予防や健康管理による医療費の適正化
(2)保育所の待機児童解消や男性の育児参加促進による子育て支援
(3)選挙区の区割り改定による一票の格差是正
(4)外国人観光客の誘致による雇用促進
 このうち、あなたが最も関心のある課題を一つ選び、その番号を解答欄①に記入してください。そして、その問題の現状と課題を示すことができる定量的な指標を提案し、その指標の定義を解答欄②に記述してください。ここで、定量的な指標は以下の例を参考にし、例に示された以外の指標を提案してください。
 さらに、その指標をあらわす上で必要な資料やデータの収集方法を解答欄③に記述してください。(300字)
ここは、難しいので、後でしっかり見ましょう。ちなみに、例によって(1)〜(4)の選択は点数に影響を及ぼさないでしょう。「好きなもの」「解きやすいもの」「自分が分かる話題」を選んでください。
問3
 問2で提案した指標を用いて問題解決のための意思決定を行う上で、どのような限界があると思うか、考えを述べてください。(300字)
さて、ここで問3は問1と関連づけられることは分かりますね。

つまり、問2で選んだ話題で「統計学的にこれって困っちゃうなぁ」と思うことが問1に書かれているのが理想。こういう部分からも「論理的構成」は問われます。

設問で問われている内容に対して「設問と関連づけてしっかり解答できること」これが「論理的構成」です。



さて「社会的課題」に取りかかる前に、設問を分析してみましょう。

(1)生活習慣病の予防や健康管理による医療費の適正化
(2)保育所の待機児童解消や男性の育児参加促進による子育て支援
(3)選挙区の区割り改定による一票の格差是正
(4)外国人観光客の誘致による雇用促進

さて、4つの部分を色分けしてみました。これは「気づいてもいい部分」だとは思います。

赤字は「手段」を表しています。青字は「手段」を用いたことによる「結果」を示す部分ですね。それが「手段と結果」の関係であることは太字で示した表現「による」から分かります。これに関して

問題の現状と課題を示すことができる定量的な指標

を示せばいいわけです。

「現状」の方がわかりやすいですね。「現状」は「適正でない」「子育て支援されていない」「一票の格差が生じている」「雇用が促進していない」状態を示す指数でなければいけません。そして、「手段」を使えば、この指数は「理想」である「適正な医療費」「子育て支援されている」「一票の格差が生じている」「雇用が促進している」状態を示すわけです。

次に「課題」。この「課題」は、「現状」を引き起こしている「問題」というか「原因」のようなもの(正確にはどちらであってもいい)を示すものである必要があります。もちろん「現状」と「課題」が一致している場合もあるし、そうでない場合もあるでしょう。

実はこの部分がこの問題の肝心要の部分であり「問題発見」「問題解決」の部分です。ここをきちんと書けると、あとは題意に沿って小論文を書いていけばいいだけです。

例えば、

(1)生活習慣病の予防や健康管理による医療費の適正化

であれば、「医療費が適正である or 適正でない」を示す指標、これが「現状」を示すものです。そして、その原因を「生活習慣病」に起因させるのであれば、「生活習慣病」という「課題」を示す「指標」を作ればいいのです。

適正な医療費って定めるのは難しいですよね?諸外国と比較するのか、過去と比較するのか、健康な大人と比較するのか、とかね。その「適正な医療費」を表すアイデアを考えてみるのです。これ、けっこう大変です。

「真因から問題発見するアプローチ」と「SFCの問題発見」の違い

Twitterのメッセージで質問を受けたので、

アプローチA:「真因」から「真の問題」を考える問題発見アプローチ
アプローチB:SFCの問題発見アプローチ

の二つの違いを例を用いて説明します。分かりやすいようにアプローチAとアプローチBと書きました。この両者の関係は、

アプローチAは、アプローチBに含まれる

が正解です。

女性から「あなたは臭いから、あなたとは付き合えない」と言われた男性がいます。

真因から真の問題を考えるアプローチA

さて、この場合、「真因から真の問題を考えるアプローチ」なら、どうするでしょうか。

まずアプローチAで良く出てくる「例」

解決策:香水をつける

これでは対処療法です。痛み止めなようなもので本質的な問題解決になっていません。「どうして臭いのか」を考えなければなりません。「お風呂に入っていない」「耳の後ろを洗うのが不十分」「虫歯になっている」「わきがである」原因はいろいろ考えられますが、「臭いのもと」を断たなければなりません。

さらには「虫歯になっている」ならば、さらに虫歯になった理由を考える必要があります。「甘い物が好き」「歯磨きをが下手」「歯磨きをする時間がない」「歯並びが悪い」などいろいろありますね。こういう理由のうち、「本当に深い真の原因をみつけます。これが表面的な問題ではない「真の問題」を発見することです。

わきがで考えてみましょう。「わきがである」わきがである原因は、「遺伝」ではなさそうであり、「ストレス」です。「ストレス」の元は「勉強のし過ぎ」のようです。つまり「真の問題は、わきがなどではなく、勉強のし過ぎだったのです。

こういうのが「よくある真因を探す系」の問題発見です。ビジネス系の方が好きな思考方法ですね。トヨタの「なぜなぜ分析」が有名です。

ところがこれは「SFCの問題発見・解決」ではありません。SFCの問題発見はもっと異なるアプローチをとります。

「問題を発見する」SFCの問題発見アプローチB

さて、SFCの問題発見アプローチは「問題」を設定するところからはじめます。

女性から「あなたは臭いから、あなたとは付き合えない」と言われた男性がいます。

これは「問題」ではありません。「事実」です。もしある人が、喫茶店でコーヒーを飲んでいるところに、隣の席で女性から「あなたは臭いから、あなたとは付き合えない」と言われた男性がいた、とします。その場合、女性から「あなたは臭いから、あなたとは付き合えない」と言われた男性はあなたにとって問題でもなんでもありません。せいぜいちょっとの間の時間つぶしができたとか、うるさいからレポートに集中できなかった、とかその程度の影響しかなく「真因」など考える必要はありません。赤の他人ですから。

実は、

女性から「あなたは臭いから、あなたとは付き合えない」と言われた男性がいます。

は「単なる事実」なのです。

SFCの問題発見は、まずいったん「事実」と「価値観」を明確にわけます。もし、この人が赤の他人であれば、この事実に対して、私は何ら「よい」とか「わるい」という価値観を割り振るに値しないのです。そんなのへりくつじゃん。ある意味その通りですね。ただし、「事実」と「価値観」を明確にわけることは必要なのです。一旦、突飛な例で、「事実」と「価値観」は違うことを確認してしまいましょう。

さて、ではこの男性が「あなた」だったとします。

女性から「あなたは臭いから、あなたとは付き合えない」と言われた男性がいます。

これは確かに「事実」です。では、これに即「女性から「あなたは臭いから、あなたとは付き合えない」と言われた男性がいます。」は「悪い」から、「解決しなきゃ」と思う必要はありますか?ありません。

もし、男性であるあなたが「ナンパ師」だったとして、声をかけた女の子の1人にこういって振られたとします。その場合、あなたは「体臭」をなんとかしよう、と真剣に思いますか?思わないでしょう。せいぜい制汗剤をつけたり、汗を拭いたり、場合によっては何もせず、次の女の子にアタックするでしょう。もしかしたら、「ウザい」と思った女性からの、ただの断り文句かもしれませんしね。

ここまで、まだ「問題」は発見されていません。なぜならば、「事実」を捉える視座を決めなければならないからです。「立ち位置」ですね。では、「ナンパ師」ではない普通の男性である「あなた」の立場に経ちます。

もし、あなたが真剣に「彼女がほしいなぁ」と思っていた場合、

「女性から「あなたは臭いから、あなたとは付き合えない」と言われた男性がいます。」

と言われたとしたら一見ゆゆしき問題に見えます。けれども、別に「このひどいことをいった女性と付き合う」必要はありません。もっと自分のことを真剣にみてくれる(体臭なんか気にせずに)みてくれる女性を探せばいいだけです。こういう視点に立てば、解決策は「もっと自分を理解してくれる素敵な女性をさがす」が解決策になります。仮にあなたが「わきが」だったとしても、インターネットの「わきがコミュニティ」に真剣に悩んでくれる素敵な女性がいるかもしれません。また、他にもあなたの別のよさを分かってくれる人もいるかもしれません。別に「わきが」を直さなくても問題は解決します。臭いがするままでも問題は解決するのです。

これは、自分が「真剣に「彼女がほしいなぁ」と思っている」という立場、つまり価値観を定めたからこう考えられるのです。つまり、この「立場を定める」「価値観を定める」ことがSFCの問題発見なのです。そうすると、自ずから問題の解決策は浮かびやすくなるのです。

さて、では女性から「あなたは臭いから、あなたとは付き合えない」と言われた男性であるあなたが、この女性を真剣に好きだった場合、他の女性は選べません。この人じゃなきゃいけません。そういう場合はどうすればいいでしょうか?簡単です。そこで真因を探せばいいのです。つまり、アプローチAと同じ方法をとります。少々、制汗剤をつけたぐらいじゃ臭いはとれませんからね。真の原因を探して、それに対処する必要があります。こう判断できた理由も、あなたが「自分の立場」を定めたからです。

したがって、アプローチAは、アプローチBの方法の一つとして含まれるのです。これが、アプローチAとアプローチBの違いです。アプローチAを「問題発見」と呼ぶ人がいて、それはある意味、経営学のある分野では正しいですので、それが「間違っている」とはいいません。けれども、それはSFCの「問題発見」とは異なるものなのです。

このあたりをごちゃごちゃにして、教えている人がいるので、ちょっと注意が必要です。

では、アプローチAとアプローチBの違い、ご理解いただけたでしょうか。

小論文という受験科目

備忘録的に。

「小論文」という受験科目について、色々な意見や乱立しており、いろんな出版もなされています。けれども、実際のところ、「小論文」という受験科目については、

意味があるように、定められていない

のが現状です。

実際に、「平成28年度大学入学者選抜実施要項について(通知)」を読んでみると「小論文」という単語は6カ所出ています。このうち一般入試に関係する場所を引用すると、
第3 入試方法
1 入学者の選抜は、調査書の内容、学力検査、小論文、面接、集団討論、プレゼンテーションその他の能力・適性等に関する検査、活動報告書、大学入学希望理由書及び学修計画書、資格・検定試験等の成績、その他大学が適当と認める資料により、入学志願者の能力・意欲・適性等を多面的・総合的に評価・判定する入試方法(以下、「一般入試」という。)による。
平成28年度大学入学者選抜実施要項について(通知)
小論文、面接、実技検査等の活用
(1) 小論文及び面接等
入学志願者の能力・適性等を多角的に判定するため、学部等の特性に応じ、小論文を課し、また、面接や討論等を活用することが望ましい。
平成28年度大学入学者選抜実施要項について(通知)
となっています。

学力検査の対象となる英語・数学などの所謂「学科」については、「現行学習指導要領・生きる力」内で精緻に内容が定められています(SFCがそれを「遵守」しているかどうかは別にして)。けれども、「小論文」という科目はありません。また公民などに「小論文」という単語は出てきますが、内容は定義されていません。類似したものとして「論文」という言葉が「国語」に定められています。
ウ 調査したことを整理して,解説や論文にまとめる言語活動
ウ 関心をもった事柄について調査したことを整理して,解説や論文などにまとめること。
「解説や論文」は,内容が正確であり,さらにそれが妥当な論拠に基づいたものであることなどが求められる。そこで,「関心をもった事柄について調査したことを整理」することを前提としている。「調査したことを整理」するとは,収集した情報を無批判に受け入れたり用いたりすることなく,多角的に分析,考察して必要なものを取捨選択し,解説や論文などにまとめる際の資料として活用できるような形に整えることである。その際,必要に応じて,過去の事例や理論的背景などについても調べた上で,まとめる必要がある。
この言語活動では,学校図書館や地域の図書館などで情報を収集したり,日々の報道やインターネットなどを活用したりすることも有効である。
高等学校学習指導要領解説 国語
となっているように、「正確に、論理的に」程度の内容であり、それ以上細かいことは定められていません。

新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について~ すべての若者が夢や目標を芽吹かせ、未来に花開かせるために ~ といった文部科学省の答申内では、アドミッション・ポリシーに合う受験生を選抜するための評価を行うためのツールとして小論文は書かれています。

大学入試「小論文」に対する定義は存在しない。

よく見る言説ですが、

・正しい「小論文」はこれだ!
・小論文とエッセイの違いはこれだ!

として、それを定めて、小論文について述べる意見があります。全てが「悪い」とはいいませんが、少なくとも文部科学省はそうは定めておらず、せいぜい各大学・学部のアドミッションポリシーにあった受験生を選ぶ為の基準としか定めていないこと、を念頭においた上で、そういった言説を理解する必要があります。

もちろん、小論文は「論文」の小さい版であり、「論文」の性質を受け継ぐものであるため、そうした「論文」のもつ性質を学ぶことはマイナスにはならないでしょう。けれども、「大学受験小論文とはこれだ」と決めるつけるやりかたも考えものです。

あまり「小論文とは?」にとらわれずに、SFC小論文の学習をはじめちゃいましょう。

words

スランプ時に学習を中断したり、断念したりというような消極的な選択肢をとるのではなく、自分に合った気分転換方法を考えて、その場をしのいで学習を続けていくのが良い
「達人」の英語学習法―データが語る効果的な外国語習得法とは
Each stage of life is a preparation for the next as well as a complete life in itself.Childhood and youth are too precious to be sacrificed to the present convenience of adults, or the later requirements of adult life,but,if they are lived only for their own sake,later life will become miserably poor and bitter regret will be in store.A balance between what is due to the present and what is due to the future is seldom easy and always of main importance.
基礎英文問題精講 3訂版より引用。本文中の下線は省略。
所詮はいたずら神様の人生ゲームなんだもの
簡単にゴールしちゃっておもしろくないでしょ

悲劇のヒロイン気取ってても王子様は来ないでしょ
残された力でブルーな 心を燃やせ
直感パラダイス(Hysteric Blue)
『YOU PLAY WITH THE CARDS YOU'RE DEALT..WHATEVER THAT MEANS』
(配られたカードで勝負するっきゃないのさ…それがどういう意味であれ)
スヌーピー
むしろ、現実の問題に使うことによって概念や法則にある程度なじんで後に、あらためて基本的な問題にたちかえるというのが実践的である。物理学の学習はらせん的に進むものだと考えてもらいたい。
新・物理入門 (駿台受験シリーズ)

データに基づく問題発見・問題解決

ビッグデータ時代の到来! 問題解決力育成に向けて変わる日本の統計教育という河合塾関連のエントリーでSFCの渡辺美智子先生のエントリーがあります。

このエントリーはデータや情報の問題発見・解決についての一例が示されています。2015年総合政策学部の試験問題に手こずった方は、こういうエントリーを読んでおくとよいと思います。決して、この内容を書けば受かる、という意味ではありません。こういう文章を事前に読んでおくと、本番で類似の文章が出た場合に理解しやすい、というだけです。

環境情報学部 得点←→順位変換表(簡易版)

環境情報学部 得点と順位の変換表

慶應義塾大学 入試統計を元に、得点と順位の対応表を作りました。

・一定の仮定をおいて作成したものです。正確な順位を与えるものではありません。
・学科毎の人数内訳が分からないので、受験者2,789人中の順位を示しています。
・上位・下位は誤差が大きくなるため、100点以上350点以下のみを示しています。
・太字が合格ボーダーです。実際の合格者は520位以上の方です。
・足切りは「なし」と仮定して作成しました。


学科数学外国語数学および外国語
点数上から○位人数上から○位人数上から○位人数
350230.8%50.2%200.7%
349240.9%50.2%210.8%
348260.9%50.2%220.8%
347271%60.2%230.8%
346281%60.2%240.9%
345291%70.3%250.9%
344311.1%70.3%260.9%
343321.1%80.3%281%
342341.2%80.3%291%
341351.3%90.3%301.1%
340371.3%90.3%321.1%
339391.4%100.4%331.2%
338401.4%100.4%351.3%
337421.5%110.4%361.3%
336441.6%120.4%381.4%
335461.6%130.5%391.4%
334481.7%130.5%411.5%
333501.8%140.5%431.5%
332521.9%150.5%451.6%
331552%160.6%471.7%
330572%170.6%491.8%
329602.2%180.6%511.8%
328622.2%190.7%531.9%
327652.3%200.7%552%
326672.4%220.8%582.1%
325702.5%230.8%602.2%
324732.6%240.9%632.3%
323762.7%260.9%652.3%
322792.8%271%682.4%
321833%291%712.5%
320863.1%311.1%742.7%
319893.2%321.1%772.8%
318933.3%341.2%802.9%
317973.5%361.3%833%
3161003.6%381.4%863.1%
3151043.7%401.4%903.2%
3141083.9%421.5%933.3%
3131124%451.6%973.5%
3121174.2%471.7%1003.6%
3111214.3%501.8%1043.7%
3101264.5%521.9%1083.9%
3091304.7%552%1124%
3081354.8%582.1%1164.2%
3071405%612.2%1214.3%
3061455.2%642.3%1254.5%
3051515.4%682.4%1304.7%
3041565.6%712.5%1354.8%
3031625.8%752.7%1395%
3021676%782.8%1445.2%
3011736.2%822.9%1505.4%
3001796.4%863.1%1555.6%
2991856.6%913.3%1605.7%
2981926.9%953.4%1666%
2971987.1%993.5%1726.2%
2962057.4%1043.7%1776.3%
2952127.6%1093.9%1836.6%
2942197.9%1144.1%1906.8%
2932268.1%1204.3%1967%
2922348.4%1254.5%2037.3%
2912418.6%1314.7%2097.5%
2902498.9%1374.9%2167.7%
2892579.2%1435.1%2238%
2882659.5%1495.3%2308.2%
2872739.8%1565.6%2388.5%
28628210.1%1625.8%2458.8%
28529110.4%1696.1%2539.1%
28430010.8%1776.3%2619.4%
28330911.1%1846.6%2699.6%
28231811.4%1926.9%2779.9%
28132711.7%2007.2%28610.3%
28033712.1%2087.5%29410.5%
27934712.4%2167.7%30310.9%
27835712.8%2258.1%31211.2%
27736713.2%2348.4%32111.5%
27637813.6%2438.7%33111.9%
27538913.9%2539.1%34012.2%
27440014.3%2639.4%35012.5%
27341114.7%2739.8%36012.9%
27242215.1%28310.1%37013.3%
27143415.6%29410.5%38013.6%
27044516%30510.9%39114%
26945716.4%31611.3%40214.4%
26846916.8%32711.7%41314.8%
26748217.3%33912.2%42415.2%
26649417.7%35112.6%43515.6%
26550718.2%36413.1%44716%
26452018.6%37613.5%45816.4%
26353319.1%38913.9%47016.9%
26254719.6%40314.4%48217.3%
26156020.1%41614.9%49517.7%
26057420.6%43015.4%50718.2%
25958821.1%44415.9%52018.6%
25860221.6%45916.5%53319.1%
25761622.1%47417%54619.6%
25663122.6%48917.5%55920%
25564623.2%50418.1%57320.5%
25466123.7%52018.6%58721%
25367624.2%53619.2%60021.5%
25269124.8%55219.8%61422%
25170725.3%56920.4%62922.6%
25072225.9%58621%64323.1%
24973826.5%60321.6%65823.6%
24875427%62122.3%67324.1%
24777027.6%63822.9%68824.7%
24678728.2%65623.5%70325.2%
24580328.8%67524.2%71825.7%
24482029.4%69324.8%73426.3%
24383730%71225.5%74926.9%
24285430.6%73126.2%76527.4%
24187131.2%75126.9%78128%
24088831.8%77027.6%79728.6%
23990632.5%79028.3%81429.2%
23892433.1%81129.1%83029.8%
23794133.7%83129.8%84730.4%
23695934.4%85230.5%86431%
23597735%87231.3%88031.6%
23499535.7%89332%89832.2%
233101336.3%91532.8%91532.8%
232103237%93633.6%93233.4%
231105037.6%95834.3%94934%
230106938.3%98035.1%96734.7%
229108739%100235.9%98535.3%
228110639.7%102436.7%100336%
227112540.3%104637.5%102136.6%
226114441%106938.3%103937.3%
225116341.7%109139.1%105737.9%
224118242.4%111439.9%107538.5%
223120143.1%113740.8%109339.2%
222122043.7%116041.6%111239.9%
221123944.4%118342.4%113040.5%
220125945.1%120743.3%114941.2%
219127845.8%123044.1%116741.8%
218129746.5%125344.9%118642.5%
217131747.2%127745.8%120543.2%
216133647.9%130046.6%122443.9%
215135648.6%132447.5%124244.5%
214137549.3%134748.3%126145.2%
213139550%137149.2%128045.9%
212141450.7%139550%129946.6%
211143351.4%141850.8%131847.3%
210145352.1%144251.7%133747.9%
209147252.8%146552.5%135648.6%
208149253.5%148953.4%137549.3%
207151154.2%151254.2%139550%
206153054.9%153655.1%141450.7%
205155055.6%155955.9%143351.4%
204156956.3%158256.7%145252.1%
203158856.9%160657.6%147152.7%
202160757.6%162958.4%149053.4%
201162658.3%165259.2%150954.1%
200164559%167560.1%152854.8%
199166459.7%169860.9%154755.5%
198168360.3%172061.7%156556.1%
197170261%174362.5%158456.8%
196172061.7%176563.3%160357.5%
195173962.4%178764.1%162258.2%
194175763%180964.9%164058.8%
193177663.7%183165.7%165959.5%
192179464.3%185366.4%167760.1%
191181265%187467.2%169660.8%
190183065.6%189668%171461.5%
189184866.3%191768.7%173262.1%
188186566.9%193769.5%175062.7%
187188367.5%195870.2%176863.4%
186190168.2%197870.9%178664%
185191868.8%199971.7%180464.7%
184193569.4%201972.4%182265.3%
183195270%203873.1%184066%
182196970.6%205873.8%185766.6%
181198671.2%207774.5%187467.2%
180200271.8%209675.2%189167.8%
179201972.4%211475.8%190968.4%
178203573%213376.5%192569%
177205173.5%215177.1%194269.6%
176206774.1%216877.7%195970.2%
175208274.7%218678.4%197570.8%
174209875.2%220379%199271.4%
173211375.8%222079.6%200872%
172212876.3%223780.2%202472.6%
171214376.8%225380.8%204073.1%
170215877.4%226981.4%205573.7%
169217377.9%228581.9%207174.3%
168218778.4%230082.5%208674.8%
167220178.9%231583%210175.3%
166221579.4%233083.5%211675.9%
165222979.9%234584.1%213176.4%
164224280.4%235984.6%214676.9%
163225680.9%237385.1%216077.4%
162226981.4%238685.6%217578%
161228281.8%240086.1%218978.5%
160229582.3%241386.5%220279%
159230782.7%242586.9%221679.5%
158232083.2%243887.4%223080%
157233283.6%245087.8%224380.4%
156234484%246288.3%225680.9%
155235584.4%247388.7%226981.4%
154236784.9%248489.1%228281.8%
153237885.3%249589.5%229482.3%
152238985.7%250689.9%230782.7%
151240086.1%251690.2%231983.1%
150241186.4%252690.6%233183.6%
149242286.8%253690.9%234284%
148243287.2%254691.3%235484.4%
147244287.6%255591.6%236584.8%
146245287.9%256491.9%237685.2%
145246288.3%257392.3%238785.6%
144247188.6%258192.5%239886%
143248088.9%258992.8%240986.4%
142248989.2%259793.1%241986.7%
141249889.6%260593.4%242987.1%
140250789.9%261293.7%243987.5%
139251690.2%262093.9%244987.8%
138252490.5%262794.2%245888.1%
137253290.8%263394.4%246888.5%
136254091.1%264094.7%247788.8%
135254891.4%264694.9%248689.1%
134255591.6%265295.1%249589.5%
133256391.9%265895.3%250389.7%
132257092.1%266495.5%251290.1%
131257792.4%266995.7%252090.4%
130258492.6%267595.9%252890.6%
129259192.9%268096.1%253690.9%
128259793.1%268596.3%254491.2%
127260493.4%269096.5%255191.5%
126261093.6%269496.6%255991.8%
125261693.8%269896.7%256692%
124262294%270396.9%257392.3%
123262794.2%270797.1%258092.5%
122263394.4%271197.2%258692.7%
121263894.6%271497.3%259393%
120264494.8%271897.5%259993.2%
119264995%272197.6%260693.4%
118265495.2%272597.7%261293.7%
117265995.3%272897.8%261793.8%
116266395.5%273197.9%262394%
115266895.7%273498%262994.3%
114267295.8%273798.1%263494.4%
113267796%273998.2%263994.6%
112268196.1%274298.3%264594.8%
111268596.3%274498.4%265095%
110268996.4%274798.5%265495.2%
109269296.5%274998.6%265995.3%
108269696.7%275198.6%266495.5%
107270096.8%275398.7%266895.7%
106270396.9%275598.8%267395.8%
105270697%275798.9%267796%
104271097.2%275898.9%268196.1%
103271397.3%276099%268596.3%
102271697.4%276299%268996.4%
101271997.5%276399.1%269296.5%
100272297.6%276599.1%269696.7%

おまけ:計算方法

環境情報学部のの合格者数、受験者数、受験者の平均点、合格者の平均点から計算しています。主な仮定は以下の通りです。

・受験者の得点分布は「正規分布」に従う。
・「数学」「外国語」「数学および外国語」いずれも合格率は18.6%(=520/2789)と仮定。
・「正規分布の累積密度関数から上側確率が18.6%になる」「合格者平均点の合計点が各方式と一致する」ように「合格最低点」と「標準偏差」を決定します。
・あとは正規分布に従うものと仮定して順位を決めます。

補足

やっぱり、数字は一人歩きするものなので、多少補足をしています。

私の勝手な分布形予測

この表は、学科+小論文の合計点が「正規分布」に従うと仮定しているので、その仮定が正しくなければこの表は成り立ちません。

私自身の勝手な推測は、
 ・正規分布よりもう少し平たい分布である
いくらなんでも高得点者が少なすぎる。もう少し高得点者が増えるはず。
   その分どこからか高得点者分を削ってこないと。
 ・左右対称ではなく、左側に偏った分布となる
   高得点者を増やした分どこかでバランスをとらないと。
   分布の山(最頻値)はもう少し左側だと思われる。
という感じですが、合理的な予想が出来ないので、正規分布を用いています。

正規分布は中央値、平均値、最頻値が全て一致する分布ですが多少の偏りはあると思います。単純に考えて、「高得点をとる人」=「英語ならば帰国子女とか、他は東大余裕組」の数よりも、「ワンチャン組」の数の方が多く、分布形が左側に引っ張られるのではないかな、と。

合格最低点=2科目の平均値の合計では?

小論文の点数が悪い場合は、学科の点数がよく、小論文の点数がよい場合は学科の点数が悪い、という補完効果がありうるはずなので、「合格最低点=2科目の平均値になるのでは?」という意見はありうると思っています。

但し、合格者全員が平均点近辺にいるわけではなく、両科目とも合格者平均点以上をとっている人も存在するはずです。そういう人の分だけ、二科目合計でも合格者平均未満となる人も存在しえます。だから、「合格最低点<合格平均点」が現実だと思います。

足切りの効果は?

足切りが存在すれば、合格最低点を押し下げる効果を持ちます。(英語が満点で小論文が足切り未満だけれども、二科目合計値は合格最低点よりも高いケースが存在しうる。)前にシミュレーションをしたときには、だいたい10点ぐらいの合計点数押し下げ効果がありました。今年は足切りがあったかどうかは分かりませんので、足切りはこの分析上は考慮できていません。

いずれにせよ、あくまで「目安」なので気をつけてくださいね。当たるも八卦、当たらぬも八卦です。

総合政策学部 得点←→順位変換表(簡易版)

総合政策学部 得点と順位の変換表

慶應義塾大学 入試統計を元に、得点と順位の対応表を作りました。

・一定の仮定をおいて作成したものです。正確な順位を与えるものではありません。
・学科毎の人数内訳が分からないので、受験者3,383人中の順位を示しています。
・上位・下位は誤差が大きくなるため、100点以上350点以下のみを示しています。
・太字が合格ボーダーです。実際の合格者は536位以上の方です。
・足切りは「なし」と仮定して作成しました。

学科試験数学外国語数学および外国語
点数上から○位人数上から○位人数上から○位人数
350220.7%150.4%120.4%
349230.7%160.5%130.4%
348250.7%170.5%130.4%
347260.8%180.5%140.4%
346280.8%190.6%150.4%
345300.9%200.6%160.5%
344310.9%210.6%170.5%
343331%230.7%180.5%
342351%240.7%200.6%
341371.1%250.7%210.6%
340391.2%270.8%220.7%
339411.2%280.8%240.7%
338431.3%300.9%250.7%
337461.4%310.9%270.8%
336481.4%331%280.8%
335511.5%351%300.9%
334541.6%371.1%320.9%
333571.7%391.2%341%
332601.8%411.2%361.1%
331631.9%431.3%381.1%
330662%451.3%401.2%
329692%471.4%421.2%
328732.2%501.5%451.3%
327772.3%521.5%471.4%
326812.4%551.6%501.5%
325852.5%581.7%531.6%
324892.6%601.8%561.7%
323932.7%631.9%591.7%
322982.9%672%621.8%
3211023%702.1%662%
3201073.2%732.2%692%
3191133.3%772.3%732.2%
3181183.5%802.4%772.3%
3171233.6%842.5%812.4%
3161293.8%882.6%852.5%
3151354%922.7%892.6%
3141414.2%962.8%942.8%
3131484.4%1013%992.9%
3121544.6%1053.1%1043.1%
3111614.8%1103.3%1093.2%
3101685%1153.4%1143.4%
3091765.2%1203.5%1203.5%
3081835.4%1253.7%1263.7%
3071915.6%1313.9%1323.9%
3061995.9%1364%1384.1%
3052086.1%1424.2%1454.3%
3042166.4%1484.4%1524.5%
3032256.7%1554.6%1594.7%
3022356.9%1614.8%1664.9%
3012447.2%1685%1745.1%
3002547.5%1755.2%1825.4%
2992647.8%1825.4%1905.6%
2982758.1%1895.6%1985.9%
2972858.4%1975.8%2076.1%
2962978.8%2056.1%2166.4%
2953089.1%2136.3%2256.7%
2943209.5%2216.5%2356.9%
2933329.8%2306.8%2457.2%
29234410.2%2397.1%2557.5%
29135710.6%2487.3%2667.9%
29037010.9%2577.6%2778.2%
28938311.3%2677.9%2888.5%
28839711.7%2778.2%3008.9%
28741112.1%2878.5%3129.2%
28642512.6%2978.8%3249.6%
28544013%3089.1%33710%
28445513.4%3199.4%35010.3%
28347113.9%3309.8%36310.7%
28248614.4%34210.1%37711.1%
28150314.9%35410.5%39111.6%
28051915.3%36610.8%40612%
27953615.8%37811.2%42112.4%
27855316.3%39111.6%43612.9%
27757116.9%40411.9%45213.4%
27658917.4%41812.4%46813.8%
27560717.9%43112.7%48414.3%
27462618.5%44513.2%50114.8%
27364519.1%46013.6%51815.3%
27266419.6%47414%53615.8%
27168420.2%48914.5%55416.4%
27070420.8%50514.9%57216.9%
26972421.4%52015.4%59117.5%
26874522%53615.8%61018%
26776622.6%55216.3%63018.6%
26678723.3%56916.8%65019.2%
26580923.9%58617.3%67019.8%
26483124.6%60317.8%69120.4%
26385425.2%62018.3%71221%
26287625.9%63818.9%73321.7%
26189926.6%65619.4%75522.3%
26092327.3%67419.9%77723%
25994628%69320.5%80023.6%
25897028.7%71221%82324.3%
25799429.4%73121.6%84625%
256101930.1%75122.2%86925.7%
255104330.8%77122.8%89326.4%
254106831.6%79123.4%91727.1%
253109332.3%81224%94227.8%
252111933.1%83224.6%96728.6%
251114533.8%85425.2%99229.3%
250117034.6%87525.9%101730.1%
249119735.4%89626.5%104330.8%
248122336.2%91827.1%106931.6%
247124936.9%94127.8%109632.4%
246127637.7%96328.5%112233.2%
245130338.5%98629.1%114934%
244133039.3%100829.8%117634.8%
243135740.1%103230.5%120335.6%
242138540.9%105531.2%123136.4%
241141241.7%107931.9%125937.2%
240144042.6%110232.6%128738%
239146743.4%112633.3%131538.9%
238149544.2%115134%134339.7%
237152345%117534.7%137240.6%
236155145.8%120035.5%140041.4%
235157946.7%122436.2%142942.2%
234160747.5%124936.9%145843.1%
233163548.3%127537.7%148744%
232166349.2%130038.4%151644.8%
231169250%132539.2%154545.7%
230172050.8%135139.9%157446.5%
229174851.7%137740.7%160347.4%
228177652.5%140241.4%163348.3%
227180453.3%142842.2%166249.1%
226183254.2%145443%169250%
225186055%148043.7%172150.9%
224188855.8%150744.5%175051.7%
223191656.6%153345.3%178052.6%
222194357.4%155946.1%180953.5%
221197158.3%158646.9%183854.3%
220199859.1%161247.7%186755.2%
219202659.9%163948.4%189656%
218205360.7%166549.2%192556.9%
217208061.5%169250%195457.8%
216210762.3%171850.8%198358.6%
215213463.1%174451.6%201159.4%
214216063.8%177152.3%204060.3%
213218664.6%179753.1%206861.1%
212221365.4%182453.9%209662%
211223866.2%185054.7%212462.8%
210226466.9%187655.5%215263.6%
209229067.7%190356.3%218064.4%
208231568.4%192957%220765.2%
207234069.2%195557.8%223466%
206236469.9%198158.6%226166.8%
205238970.6%200659.3%228767.6%
204241371.3%203260.1%231468.4%
203243772%205860.8%234069.2%
202246072.7%208361.6%236669.9%
201248473.4%210862.3%239170.7%
200250774.1%213463.1%241671.4%
199252974.8%215963.8%244172.2%
198255275.4%218364.5%246672.9%
197257476.1%220865.3%249073.6%
196259676.7%223266%251474.3%
195261777.4%225766.7%253775%
194263878%228167.4%256075.7%
193265978.6%230468.1%258376.4%
192267979.2%232868.8%260677%
191269979.8%235169.5%262877.7%
190271980.4%237570.2%265078.3%
189273880.9%239770.9%267179%
188275781.5%242071.5%269279.6%
187277682.1%244272.2%271380.2%
186279482.6%246572.9%273380.8%
185281283.1%248773.5%275381.4%
184283083.7%250874.1%277382%
183284784.2%252974.8%279282.5%
182286484.7%255175.4%281183.1%
181288085.1%257176%282983.6%
180289785.6%259276.6%284784.2%
179291286.1%261277.2%286584.7%
178292886.6%263277.8%288285.2%
177294387%265278.4%289985.7%
176295887.4%267179%291586.2%
175297287.9%269079.5%293186.6%
174298688.3%270980.1%294787.1%
173300088.7%272780.6%296287.6%
172301389.1%274581.1%297788%
171302689.4%276381.7%299288.4%
170303989.8%278082.2%300688.9%
169305190.2%279782.7%302089.3%
168306390.5%281483.2%303389.7%
167307590.9%283183.7%304690%
166308691.2%284784.2%305990.4%
165309891.6%286384.6%307190.8%
164310891.9%287885.1%308391.1%
163311992.2%289485.5%309591.5%
162312992.5%290986%310691.8%
161313992.8%292386.4%311792.1%
160314893.1%293886.8%312892.5%
159315893.3%295287.3%313892.8%
158316793.6%296587.6%314893.1%
157317593.9%297988.1%315893.3%
156318494.1%299288.4%316793.6%
155319294.4%300588.8%317693.9%
154320094.6%301789.2%318594.1%
153320794.8%302989.5%319394.4%
152321595%304189.9%320194.6%
151322295.2%305390.2%320994.9%
150322995.4%306490.6%321795.1%
149323595.6%307590.9%322495.3%
148324295.8%308691.2%323195.5%
147324896%309691.5%323895.7%
146325496.2%310691.8%324595.9%
145326096.4%311692.1%325196.1%
144326596.5%312692.4%325796.3%
143327096.7%313592.7%326396.5%
142327696.8%314492.9%326996.6%
141328197%315393.2%327496.8%
140328597.1%316293.5%327996.9%
139329097.3%317093.7%328497.1%
138329497.4%317893.9%328997.2%
137329897.5%318694.2%329497.4%
136330297.6%319494.4%329897.5%
135330697.7%320194.6%330297.6%
134331097.8%320894.8%330697.7%
133331498%321595%331097.8%
132331798%322295.2%331498%
131332098.1%322895.4%331798%
130332398.2%323595.6%332198.2%
129332698.3%324195.8%332498.3%
128332998.4%324796%332798.3%
127333298.5%325296.1%333098.4%
126333598.6%325896.3%333398.5%
125333798.6%326396.5%333698.6%
124334098.7%326896.6%333898.7%
123334298.8%327396.7%334198.8%
122334498.8%327896.9%334398.8%
121334698.9%328297%334598.9%
120334899%328797.2%334798.9%
119335099%329197.3%334999%
118335299.1%329597.4%335199.1%
117335399.1%329997.5%335399.1%
116335599.2%330397.6%335599.2%
115335799.2%330697.7%335699.2%
114335899.3%331097.8%335899.3%
113336099.3%331397.9%335999.3%
112336199.3%331698%336199.3%
111336299.4%332098.1%336299.4%
110336399.4%332398.2%336399.4%
109336499.4%332598.3%336599.5%
108336699.5%332898.4%336699.5%
107336799.5%333198.5%336799.5%
106336899.6%333398.5%336899.6%
105336899.6%333698.6%336999.6%
104336999.6%333898.7%337099.6%
103337099.6%334098.7%337099.6%
102337199.6%334298.8%337199.6%
101337299.7%334498.8%337299.7%
100337299.7%334698.9%337399.7%

おまけ:計算方法

総合政策学部の合格者数、受験者数、受験者の平均点、合格者の平均点から計算しています。主な仮定は以下の通りです。

・受験者の得点分布は「正規分布」に従う。
・「数学」「外国語」「数学および外国語」いずれも合格率は15.84%(=536/3383)と仮定。
・「正規分布の累積密度関数から上側確率が15.84%になる」「合格者平均点の合計点が各方式と一致する」ように「合格最低点」と「標準偏差」を決定します。
・あとは正規分布に従うものと仮定して順位を決めます。

計算の前提
数学 2科目合計平均点 305点 標準偏差 48点
外国語 2科目合計平均点 295点 標準偏差 51点
数学 および 外国語2科目合計平均点 295点 標準偏差 46点

補足

やっぱり、数字は一人歩きするものなので、多少補足をしています。

私の勝手な分布形予測

この表は、学科+小論文の合計点が「正規分布」に従うと仮定しているので、その仮定が正しくなければこの表は成り立ちません。

私自身の勝手な推測は、
 ・正規分布よりもう少し平たい分布である
いくらなんでも高得点者が少なすぎる。もう少し高得点者が増えるはず。
   その分どこからか高得点者分を削ってこないと。
 ・左右対称ではなく、左側に偏った分布となる
   高得点者を増やした分どこかでバランスをとらないと。
   分布の山(最頻値)はもう少し左側だと思われる。
という感じですが、合理的な予想が出来ないので、正規分布を用いています。

正規分布は中央値、平均値、最頻値が全て一致する分布ですが多少の偏りはあると思います。単純に考えて、「高得点をとる人」=「英語ならば帰国子女とか、他は東大余裕組」の数よりも、「ワンチャン組」の数の方が多く、分布形が左側に引っ張られるのではないかな、と。

合格最低点=2科目の平均値の合計では?

小論文の点数が悪い場合は、学科の点数がよく、小論文の点数がよい場合は学科の点数が悪い、という補完効果がありうるはずなので、「合格最低点=2科目の平均値になるのでは?」という意見はありうると思っています。

但し、合格者全員が平均点近辺にいるわけではなく、両科目とも合格者平均点以上をとっている人も存在するはずです。そういう人の分だけ、二科目合計でも合格者平均未満となる人も存在しえます。だから、「合格最低点<合格平均点」が現実だと思います。

足切りの効果は?

足切りが存在すれば、合格最低点を押し下げる効果を持ちます。(英語が満点で小論文が足切り未満だけれども、二科目合計値は合格最低点よりも高いケースが存在しうる。)前にシミュレーションをしたときには、だいたい10点ぐらいの合計点数押し下げ効果がありました。今年は足切りがあったかどうかは分かりませんので、足切りはこの分析上は考慮できていません。

いずれにせよ、あくまで「目安」なので気をつけてくださいね。当たるも八卦、当たらぬも八卦です。

SFC小論文はどんなことからはじめればいいですか?

小論文についてなんですが、ブログの記事をいろいろと見させていただいて、どれもわかりやすかったのですが、何から手をつけていいのかわかりません。どんなことからはじめればいいですか? また今すぐに対策を始めるべきでしょうか?
当ブログコメント欄から(管理人のみのコメントのため、一部表記変更)

A:基本的には以下2つのエントリーを読んでください。

SFC小論文の対策法(成長中)
残りの短期間「超特急でSFC小論文を仕上げる方法!!」
に書いていますので、どちらか好きな方を読んでみてください。

強いて言うならば、最初は「読解力」を磨いてください

強いて言うならば、少なくとも1か月ぐらいは、「読解力」を磨いてください。「読解力」がなければ、「しょうろん」のようなブログでSFC小論文対策をするのは不可能です。予備校や塾などを選んでください。

このブログにおける読解ミスから生じた例を二つ挙げます。

例1:問題発見・解決

しかし、私は言いたい。合格率がここまで低くて、さらにただの趣味で受験指導を行うなら、"私がSFCに合格するための全てを知っている"みたいなことを言わないでいただきたい。そんな事言った覚えがないって?いや言ってる。SFC小論は問題発見・解決を見せれば合格する、と言っているではないか。
当ブログのコメント欄
コメント欄からのそのままの引用です。
 私が常々言っているのは「『SFC特有の問題発見・解決力』に対する適性を出題文に即して示す」という事であり、「問題発見・解決を見せるべし」とは言っていないのです。この違いを理解できないのであれば、このブログは使わない方がよいのです。だから「掲示板や評判の言説はこのように何も考えない人や人の意見を聞いてなんとなく雰囲気だけで判断する人(後述します)」には、ブログという媒体は不向きです。こうならないようにするには、文章をしっかりと読み解く必要があります。上記のコメントを頂いた方は「問題発見・解決」という部分を中途半端にしか理解(あるいは自分の頭の中の「問題発見・解決」という言葉に固執)していなかったのかもしれません。(このコメントのあとの展開が気になる場合はどうぞリンク先を読んでみてください。)

例2:合格最低点

しょうろんでは毎年「志願者速報から分析する「総合政策学部」の難易度上昇」や「SFC採点方式(基準点と合格最低点)について」のように、合格最低点に関するエントリーを書きます。合格最低点320点説や英語8割が合格最低点というウソみたいな噂が出回るからです。

これを読んで、ある掲示板で「SFCの合格最低点は基準点+20点〜+30点だ」という意見が出回りました。少し過熱しそうだったので「合格最低点について(補足)」というエントリーを書いたのですが、これを読んでその掲示板では「トーンが変わった。前は「SFCの合格最低点は基準点+20点〜+30点」が絶対だ、と書いていたのに」みたいな意見が出ていました。それ以降、何かを書くのは止めました。

上のエントリーを読んで、同じように感じる人はこのブログを読むのは止めた方がいいです。きちんと読解していけば、そうではないのは自明ですから。逆に言えば、読解力を磨かないと、ブログも課題文も読めません。

もっと怖いのは文章を筆者の意図通りに読めないこと

河合塾のキミのミライ発見の「高校教科「情報」シンポジウム2014春in関西「ジョーシンうめきた」」は、というエントリー内SFCの植原先生がSFC入試についてとても重要なことを言っています。
総合政策学部のアドミッションポリシーには、「問題発見・解決に拘る学生を求めます」と書いてあります。環境情報学部の方にも「地球規模で問題を発見・解決できる創造者でありリーダーを目指そうとする学生を歓迎します」と書かれていますので、そのような力を問える入試を行わなければいけません。総合政策学部の方は、さらに入学試験の判定基準について触れていて、「自主的な思考力、発想力、創造力、実行力の有無」を問うことになっています。言い換えれば、このようなことを問うために、外国語や数学、小論文の試験を行ってきたわけです。

(中略)

そういったことで、SFCでは2016年度の入試(=2016年2月に実施される入試)から情報の入試を始めることにしました。高校の教科「情報」は学習指導要領で「問題発見」「問題解決」に直接言及をしている唯一の必修教科です。これはSFCの理念と非常によく合致していますので、この教科で生徒の能力を問わないわけにはいかないだろう、というわけです。
ここまでの内容を読むと、枝葉をのぞくとSFCの両学部共「問題発見・問題解決」を理念として重要視していることがわかります。

・にも
・「問題発見」「問題解決」
・これはSFCの理念と非常によく合致していますので、この教科で生徒の能力を問わないわけにはいかない

といった部分を太字にしました。「にも」があることで「「総合政策学部」と「環境情報学部」のアドミッションポリシーに共通する部分」を読み取る→「問題発見、解決が両学部に共通する」と推測をつけます。そして、後半に出てきた「問題発見」「問題解決」について、これ(=「問題発見」「問題解決」)はSFCの理念と非常によく合致していますので、この教科で生徒の能力を問わないわけにはいかない=アドミッションポリシーで問うべき能力で上の「「総合政策学部」と「環境情報学部」のアドミッションポリシーに共通する部分」を読み取る」という方針が正しいことがわかり、SFCでは

環境情報学部や総合政策学部双方とも、問題発見・問題解決を重要視している

ということがわかります。

逆にいえば、そういう読解ができなければ、筆者のイイタイコトすら理解できないのです。

読解力不足から正しく判断できなくなる危険性も

駿台の村田先生と、ディジシステムの牛山先生と、しょうろんのいろはが「適性(適正)試験(テスト)」について述べた文章を比較してみましょう。
適性テストとしての慶應義塾大小論文 論文科  村田 秀樹 先生
慶應義塾大の小論文は、各学部のアドミッション・ポリシー(各学部が期待する学生像)に対応した適性テストです。各学部への意欲や問題意識の内実をしっかりと評価する方向に進化し続けています。たとえば、法学部は一般入試のセンター方式を廃止し、論文の比重の高いAO入試の定数を160名に増加させました。また一般入試においても、「正義の倫理とケアの倫理」という現代の法倫理を出題しました。また、各学部とも実に良く考えられた良問を出題しています。たとえば、総合政策学部は政治・経済、市民社会の総合的視点に立ち、従来の価値観の枠組を検討させています。環境情報は「テクノロジー、サイエンス、デザイン」を活用して未来社会に貢献する「知」の創造がテーマです。経済学部は「創造的破壊もたらす技術革新」という日本経済の基本的課題の検討が課題でした。文学部と商学部も従来以上の設問内容です。このように各学部への適性を問われる論文を攻略するには、現代社会の諸問題についての教養、問題意識が不可欠であり、さらに、この問題意識を活用したクリティカルシンキングによる論理構成力を身につけておくことが大切でそれは君に新しいステージを提供します。
駿台講師からのメッセージ
・慶應SFCは適正試験ではない。対策次第で合格できる。全くSFC向きではない子をSFCにダブル合格させた経験が私にはある。
5「思っているだけの勉強法」と問題解決学的アプローチの違い
SFC小論文とは
1:「SFCで学ぶために必要な適性」の有無を確認する試験
2:特に問題発見・解決力に対する適性を出題文に即して示すことが最重要
3:よって問題発見・解決を中心に適性を身につけ、出題に即してそれを示す練習が不可欠
慶應SFC小論文合格対策ブログ ~しょうろん~
この3つの文章ですが全員

SFC(小論文)は対策次第で合格できる

という点では共通しています。但し「適性テスト(試験)」か否かについては、

・駿台 村田、しょうろんいろは...SFC小論文は、適性テスト(試験)である
・ディジシステム...牛山...SFCは適正試験ではない

という点では相違しています。

 駿台の村田先生とわたしは、まず「適性」というキーワードを提示し、その後の文章で「どういう適性なのか」を説明します。だから、読み手は「適性」とは何か、を文章から読み取れるのです。大事なポイントは形を変えて繰り返されるからです。一方で、ディジシステムの牛山先生は「慶應SFCは適正試験ではない。」とキーワードを提示した上で、「対策次第で合格できる。全くSFC向きではない子をSFCにダブル合格させた経験が私にはある。」と主張します。
 牛山先生は「適性試験であるならば、対策しても合格できない」という暗黙の了解を心のうちにもっており(あるいは読者の心の中に「適性試験であるならば、対策しても合格できない」という考えがあると想定し)、「私にはSFCに向いていない子を対策をさせてSFCにダブル合格させたことがあるから、適正試験ではない」という論じ方をします。これは読み手に読解させる気がない文章であるか、あるいは書いている本人に論理力が全くないからこうなってしまうか、のどちらか、です。私は前者だと思っていますが。

(どうでもいいですが、「適性試験」ではなく「適正試験」と恥ずかしげもなく書いているのは...小論文の先生としてちょっと...。これは揚げ足取り。漢字ミスは誰もがしますし、タイポは誰にでもありますしね。私にだってある。)

B層マーケティング

上で後述します、と書いた部分があるのを覚えているでしょうか。
人は事実を確認する前に、簡単に判断を誤ることもあれば、簡単に何かを信じる。
この性質は、逆ステルスマーケティングなどに悪用されることがある。あなたも騙されることがあるということだ。以下の文章は拙著「慶應大学絶対合格法」改訂新版の一文だ。

(中略)

小泉政権時に内閣府から広告を受注した企業が使用したのがB層という言葉である。B層は選挙のマーケティング対象としてターゲットにされた。B層と呼ばれる層の人間は、その資料によれば『IQが低く、具体的なことはよくわからないが、表面的な内容に反応する層』として規定されている。

(中略)

掲示板や評判の言説はこのように何も考えない人や人の意見を聞いてなんとなく雰囲気だけで判断する人を餌食にするためのかっこうの場所になっている。風説の流布と3300万円の罰金支払い命令
要するに「B層」という「何も考えない人や人の意見を聞いてなんとなく雰囲気だけで判断する人を餌食にするため」のマーケティング方法があるわけです。

 「適性試験ってどういう意味なんだろう?」としっかり考えられる人は、こうしたB層マーケティングにひっかからないんです。そして文章の書き手は(たとえ全てではないにせよ)誤読してほしくなく、しっかりと理解してほしいところは、しっかり説明します(村田先生とわたしの文章を見てみましょう)。
 とりあえず「適性試験と言ってる人はよくない」と読み手に思わせたい人は、こうしたB層マーケティング的手法をとってしまいます。意識しているのか、意識していないのか、は別にしてね。こういうものにできるだけひっかかりづらくなるようにするためにも、読解力は不可欠です。読み手が言いたいことをしっかりと理解できますから。

#あんまり書くと、「わたしの本を読ませたくない人がいる」とか言われちゃうのでこの辺でやめときます。私は、私のブログを読むべきだ、とも、これが全てだ、とも思っていません。ただし、しっかりとした判断力を持って、自分の学習方法を決めてくださいね。このブログを使うかどうかも含めてね。



ということで、「読解力」は全てに優先します。

現代文は早めにやっておいてくださいね

最後に、
また今すぐに対策を始めるべきでしょうか?
についてお答えしておきます。
国語という科目は、二つの性格を備えている。一つは他のすべての科目と並ぶ一分野としての国語科である。もう一つは、他のすべての科目を支える共通基礎科目としての国語科である。(中略)。例えば、歴史を学ぶとする。それは、国語を通して学ぶのである。歴史の教科書の表現が読めなかったり、意味が分からなかったりしたら、当然歴史そのものも正しく理解できるはずがない。
現代文読解の根底 (ちくま学芸文庫)
ということです。国語(現代文)で培われる読解力は、全ての科目の基礎となりますので、早めに学習しておく方が無難です。

まだ6月なので、しっかりと毎日少しずつ実力をつけていきましょう。よい方法で、たっぷりと勉強すれば、合格はそれだけ近くなります。

総合政策学部・環境情報学部の小論文に大きな差はありません。

両学部はアドミッションポリシーが異なっていても入試は一緒に行っている

入試の話に入りましょう。こちらが2つの学部のアドミッションポリシーです。書いてあることは学部毎に当然異なりますが、入試は一緒に行っています。
教科「情報」による入試への挑戦と期待 ~「情報」は「未来を創っていく人材を育てる科目」
SFC小論文は、その資料の多さ、論じる内容の多様さなどから、予備校や塾がいろいろ対策を講じようとしています。特によく見る言説は

SFC小論文についてよく見る言説
総合政策学部と環境情報学部の小論文は違う。総合政策学部は分析重視で、環境情報学部は発想重視だ。

というものです。極端な予備校では、総合政策学部は左脳、環境情報学部は右脳に関連づけて説明して「両学部では違ったスキルや解決策のアプローチは違う」のような感じで説明しています。

まずSFCの先生を信じよう

実際の試験で慶應義塾大学がどうスキルを試しているかは、内部の先生でないと分かりません。けれども、上で書いてあるように、SFCの先生ですら、

SFCの先生の主張
(アドミッションポリシーに)書いてあることは学部毎に当然異なりますが、入試は一緒に行っています。

と言っています。つまり、SFCの先生は「両学部は違う。総合政策学部はAスキルだ。環境情報学部はBスキルだ。」という認識で入試を実施しているのではなく、アドミッションポリシーは違うけれども「入試は一緒に行ってるよ」と明言しています。

確かに過去問を分析すると「総合政策学部は分析的な問題が出題されて、環境情報学部は発想重視の出題がなされる。だから、両学部は違うスキルを要求される。」という主張をしたくなるのはわかります。けれども、「分析的な問題が出題されるから、分析的なスキルを鍛えればよい」「発想重視の出題がなされるから、発想を鍛えればよい」というのはひどく表面的な考え方です。「難問を出す東大や京大」が「難問を解ける高校生」を求めているかというと必ずしもそうではないのと同じように、「分析的な出題、発想重視の出題にわかれている」からといって「分析的・発想重視の異なるスキルもった学生を求めている」とは言えないのです。さらには、SFCの先生ですら、そうは言っていないのです。SFCの入試を作るのは誰ですか?予備校教師でも、塾の先生でも、私のような人間でもありません。SFCの先生です。では、SFCの先生の言うことをまずは信じましょう。

情報化社会を担う次世代のために~SFCの場合

2016年度入試からスタートする情報入試に関する情報は、河合塾の主催する「キミのミライ発見」というサイトには、意外にSFC小論文のヒントが集まっています。

情報化社会を担う次世代のために~SFCの場合は、環境情報学部 准教授 植原啓介先生の書いた文章です。

この文章で、植原先生は、
総合政策学部のアドミッションポリシーには、「問題発見・解決に拘る学生を求めます」と書いてあります。環境情報学部の方にも「地球規模で問題を発見・解決できる創造者でありリーダーを目指そうとする学生を歓迎します」と書かれていますので、そのような力を問える入試を行わなければいけません。
と書いています。(ご参考:慶應義塾大学 アドミッションポリシー

だから、受験生がまず第一に念頭に置くべきはSFCの先生が「そのような力を問える入試を行わなければいけません。」と述べているということです。私を含めたどんな人が何を主張しようとも、SFCの先生が「問題発見・解決」を問える入試を行わなければならない、と書いているのだから、そちらを信じましょう。

さらに引用すると
総合政策学部の方は、さらに入学試験の判定基準について触れていて、「自主的な思考力、発想力、創造力、実行力の有無」を問うことになっています。言い換えれば、このようなことを問うために、外国語や数学、小論文の試験を行ってきたわけです。
と書いてあります。ここには「分析力」や「読解力」という言葉はどこにも入っていません。また、総合政策学部と言えども判定基準には「発想力、創造力」が明記されているのです。だから、「発想力、創造力を問うのは環境情報学部であり、総合政策学部では発想力、創造力は問われない」というスタンスはあやまりです。(2015年度の入試は、そうしたスタンスの人が苦しんだようですね。)

ついでにもう一カ所。
そういったことで、SFCでは2016年度の入試(=2016年2月に実施される入試)から情報の入試を始めることにしました。高校の教科「情報」は学習指導要領で「問題発見」「問題解決」に直接言及をしている唯一の必修教科です。これはSFCの理念と非常によく合致していますので、この教科で生徒の能力を問わないわけにはいかないだろう、というわけです。
と書いています。ここから「数学や英語」は学習指導要領で「問題発見」「問題解決」に直接言及をしていない科目であることがわかります。こうした科目で「問題発見」「問題解決」を直接的に問うのは難しいのかもしれません(ここは推測)。だからこそ、「小論文」では問題発見・問題解決を問うのではないか、と私は考えています。

なお、2016年度一般入学試験の概要内では試験科目の説明として、
総合政策学部...小論文:発想、論理的構成、表現などの総合的能力を問う。
環境情報学部...小論文:発想、論理的構成、表現などの総合的能力を問う。
と、全く同じ内容が書かれています。こちらもちゃんと見ておいてください。科目の説明でも、両学部の小論文に差をつけてはいません。だから、「両学部の小論文の対策」については「問題発見・解決」を主軸にして差をつけない方がよい(つけるとすれば、アドミッションポリシーに基づいて差をつける)、というのがこのブログの主張です。

強いて違いをあげるとすれば:教科「情報」による入試への挑戦と期待 ~「情報」は「未来を創っていく人材を育てる科目」

慶応義塾大学の村井教授が書いた教科「情報」による入試への挑戦と期待 ~「情報」は「未来を創っていく人材を育てる科目」という文章には、
小論文について見ると、総合政策学部では政策的な問題、環境情報学部では理系っぽい問題が出てきます。2012年度の環境情報学部の小論文のテーマはデザインで、今年(2013年度)は身体知に関する問題でした。
と、書いてあります。

だから、少なくともSFC小論文には

総合政策学部...政策的な問題
環境情報学部...理系っぽい問題

という傾向がある、というのはSFC公認(より厳密にいえば、環境情報学部長公認)と言っていいと思います。

両学部の小論文の違いはこんなところです。

実は...

「これは誰もが知らない真実です」「○○な人が隠す事実です」のような言葉と共に語られる内容には魅力があります。抗い難い魅力が。

私も「実は...」を述べてみましょう。実は...誰も知らない真実ですが、SFC小論文対策の講座などを行っている先生の中で、経営に興味があったり、ビジネススクール出身(国内MBAの人もいれば、海外MBAの人もいますね)の方は、殊更に経営学の手法を持ち込もうとする傾向にあります。こういった人たちの理論はけっこうSFCでいう「問題発見」の視点に欠けがちです。先生を選ぶ時にはここには注意かもしれません。

当たり前ですが、大学入試の一環なので、ビジネス視点は「不可欠」ではありません。あれば便利かもしれませんけれどもね。

ちなみに、この「誰も知らない真実を私は知っている」という相手の心への切り込み方すら、経営学でも心理学よりの人が教える手法だったりします。こういう手法をかんたんに信じずに、自分の目でしっかり見て決めてくださいね。大事なのは「きちんとした根拠があり、その根拠が説明できているか」ということだと思います。

問題解決学にもいろいろある

SFCのアドミッションポリシーに対するよくある誤解として、SFCの理念を知る為には、「問題解決学を学べばよい」というものがあります。

正しいようで間違いです。

SFCが主張する問題発見・問題解決を学ぼう

が正しいのです。工学・経済学・法学・経営学・文学etc多くの学問の中に「問題解決」の要素があります。探せばきりがないのですが、直に「問題解決学」という名前がついている分野にも「システム工学」に分類されるものや、「経営学」に分類されるもの、「社会学」に分類されているもの、いろいろあります。

SFCでは問題発見・問題解決が出題されるんだ。よし、Googleや本で「問題解決」について調べよう

とすると、こうした一分野の「問題解決」を見つけてしまいます。これでは、SFCの理念としての問題発見・問題解決ではないものを学ぶことになります。そうではなく、SFCが主張する問題発見・解決を学びましょう。これが一番わかりやすいのは、総合政策学部2010年の資料文ですね。

#大前研一氏の問題解決法自体よいものだと思います。それを理解いただいた上で、大前研一氏の問題解決法を学びたければ、BBT大学院などを目指すのがよいと思います。SFCの問題発見・問題解決は大前研一氏のPSAとは違います。「問題解決学」自体もっと幅の広い概念です。念のため。